侍ジャパンが14年ぶりに世界一を奪還したWBC。勇退する栗山英樹監督(61)に代わる“次期監督”選びが、早くも過熱しているという。
「ニューヨーク・タイムズは、WBCが“米国民に必見のトーナメントになった”と指摘しました。もともと、MLBが野球の世界普及を目指して考案したのがWBCで、アメリカ代表も3年後の第6回大会は、打者陣だけでなく、投手陣も超一流の選手が参加する可能性が高い。だから、今回の大谷翔平(28)のような目玉選手を呼べるかが、代表監督に必須の資質になります」(スポーツ紙デスク)
コミッショナーを中心に、12球団の代表者からなる実行委員会で選出される代表監督。その選考基準は、NPBの現役監督ではないことが大前提だ。
■古田敦也らの名前も
そのため、ちまたでは監督経験者である古田敦也氏(57)や工藤公康氏(59)、さらには第1・2回WBCで連続MVPの松坂大輔氏(62)らの名前が浮上。その中でも、“本命”といわれているのが、球界のレジェンド・イチロー氏(69)だ。
「常々“真のワールドシリーズチャンピオンを決める大会がやりたい”と言っていた王さんは、第1回WBCで監督に就任した際、直接、携帯電話でイチローと話して出場を決めさせました。その後も“背中を見せてくれ”と声をかけ、イチローもアメリカの自宅に選手を呼ぶなど、ムードメーカーに徹しました。いわば、王イズムの継承者なんです」(前同)
王監督とイチロー。この“2大カリスマ”の存在なくして、WBCは、日本でここまで盛り上がる国際大会にならなかったはずだ。
「イチローが立てば、同じく候補に挙がる松坂らの入閣も堅い。日米の野球界に大きな影響力のある両者がトップなら、何かと障壁の多い日本人メジャーリーガーも、“入れてくれ”となるでしょう。また、ファンの支持が高い両氏がそろい踏みならば、今大会以上に盛り上がるのは間違いありません」(同)
ただ、この両氏のネックは、日本でのプロ指導経験が実質的にゼロであること。栗山監督のように“あうんの呼吸”で連携の取れる首脳陣がそろうかも未知数だ。