■年齢、性別関係なし! 参加者全体の7割が女性
喜連選手は『おとラグ』の活動についての思いをこのように語る。
「観戦の熱狂、プレーする爽快感、楕円球を追いかけるワクワク、挑戦から得られる成功と学びなど、ラグビーの魅力はたくさんありますが、私が何よりも幸せを感じるのは、ラグビーを通じて新しい仲間ができることなんです。
そんな思いを持ちながら選手を続けていたところ、ある日ファンの皆さんとの交流会で、とても多くの方々から“私たちもラグビーをやってみたい!”っていう声が上がったんですよ。そのときの言葉がきっかけとなって『おとラグ』が始まりました。
それゆえ『おとラグ』は従来のラグビー体験教室のように普及や、スキル向上を求めるものではなく、あくまでもラグビーを通じたコミュニティーづくりの一環として運営しています。ラグビーに少しでも興味のある方は年齢、性別関係なく、そしてお1人でも大歓迎ですので、ぜひ参加していただきたいと思います」
実際、おとラグでの活動はボールに触れながら楽しむカリキュラムが中心で、激しいタックルや接触などはない。これなら運動不足の中高年男性でも安心して参加することができるだろう。
参加者の8割方がボールにさえ触れたことがない初心者ということだが、驚くのは女性の参加者が非常に多いというところ。なんと全体の7割が女性で、もちろん「お一人様」での参加も少なくない。
「ここでのコミュニティーがきっかけで、普段の生活では会うことができないような世代や性別を越えた友達ができたり、選手との交流がきっかけで一緒に試合を観に行く仲間ができたりと、参加者の方々の中でラグビーを通じた新しい絆ができているようです。選手に対するリスペクトが増えていることも嬉しいですね」(喜連選手)
事実、参加者の中では伝統的なラグビー文化の懇親会でもある「アフターマッチファンクション」も浸透中。このアフターマッチファンクションは会社や家族以外の交流を促進し、社会をよりよくする活動としても知られている。
参加費は場所によって異なるが、だいたい4000円から5000円程度。詳細は『おとラグ』ホームページを確認してほしい。来たるラグビーW杯をさらに楽しむため、そして「にわかファン」などと言われたくない方は、一度、足を運んでみてはいかが?