■動物性タンパク質の摂取

 続いて、主菜の肉や魚に含まれる動物性タンパク質の栄養面は、どうだろうか。肉といえば、真っ先に思い浮かぶのが、ビフテキ。牛肉のステーキは、精力増強に欠かせない男性ホルモンのテストステロンや、亜鉛も豊富な、まさに「ビンビン料理」と言えよう。

 だが、訪問医の清藤大輔氏はこう注意を呼びかける。

「最近の研究で、肉を高温で長時間調理すると、『ヘテロサイクリックアミン』という発がん物質に変化することが分かっています」

 昔から「焦げは危ない」と言われるが、焦げに限らず高温調理はよくないのだ。食事の欧米化で、日本人の大腸がん患者が急増していることとの関連も指摘されている。

■低温調理法がいい

 そのため、同じ牛肉を食べるにしても、お湯に通すために100度以上にならない、しゃぶしゃぶなどを勧める専門家も。

 それだけでは物足りないが、解決方法はある。薬剤師で、漢方の専門家でもある平地治美氏は、こう言う。

「低温調理法がいいでしょう。ネット検索すると、低温調理プレートなど、さまざまな調理器が出ています。しかも、低温調理だと肉が縮まらないので、柔らかく、おいしくもなります。映画俳優のトム・クルーズは低温調理の専用シェフを雇っていると聞きますね」

■ワインに漬けてマリネに

 また、肉を焼く前にワインなどに漬け、マリネにしたり、コショウをたっぷり振ることで、発がんリスクを抑えられるとの報告もある。

「調理前にレモン汁などに漬け込んでおいたり、クレソンや大根おろしと一緒に食べるのは、漢方では栄養素吸収を促すうえ、発がんを抑える効果も期待できるとされています」(前同)

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