日本固有の領土である尖閣諸島の強奪を画策、これまで設定していなかった防空識別圏を突如主張し、周辺海域に艦艇、航空機を繰り出す中国。
尖閣周辺はもちろん、南シナ海でも、その傍若無人ぶりは目に余るものがある。

南シナ海のパラセル諸島(中国名は西沙(せいさ)諸島)の実効支配を狙う中国は、5月初めに同海域で石油掘削を開始。

これがベトナムの排他的経済水域(EEZ)であったため、ベトナムが激怒して艦艇を出動させたところ、中国公船がベトナムの公船に体当たり。
両国間は一触即発の状態に陥り、ベトナムでは大規模な反中デモが発生した。

「中国は今年2月にも、ベトナムが実効支配するスプラトリー諸島(中国名は南沙(なんさ)諸島)海域にブイを投げ込んでいます。しかも、そのブイにはご丁寧にも、中国の国旗を思わせる赤い旗が立てられていたんです。ベトナム側はすぐにブイを撤去し、中国に厳重抗議しましたが、こんなことは日常茶飯事なんです」(全国紙外信部記者)

ベトナム、フィリピンは、中国が覇権海域としたい"第一列島線(沖縄から、東シナ海、南シナ海を広範に含む海域)"に自国の領海が含まれている。

衝突は必至なのだ。

「安倍首相はベトナムやフィリピン、マレーシアといった国々を訪問し、対中国で共闘することを確約しています。これらの国々にとって、日本とのタッグは何よりも心強いはずで、現地の世論調査でも、"日本の外交姿勢を高く評価する"声が圧倒的です」(前同)

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