金正恩の強いトップへの妄信

一方、政治評論家の浅川博忠氏は習主席に注目する。

「覇権主義の匂いがプンプンですが、12億の中国人民を曲がりなりにも率いている習主席は、この5人の政治家の中では、ずば抜けた存在感があります」

激しい党内抗争を生き抜き、今や中国12億人を率いるトップだ。

「かつての米ソ2強時代から、世界を米中2大国家体制へと変えようとするエネルギーには凄まじいまでの政治力と人間力を感じます」(前同)

かたや、EUやNATOに対抗できる東側陣営の再生――ロシア帝国の再興を夢見るプーチン大統領は、

「権威が地に落ちた今、すがれるのは中ロ関係しかなく、そこでの一発逆転を狙っています」(同)

朴槿恵大統領は、その"思い込んだら一途"な姿勢がたびたび指摘されている。

「朴大統領は"氷の女王"とも言われる酷薄非情な一面を持っています。両親とも(父は朴正煕・元大統領)暗殺者の銃弾に倒れ、自身も遊説中にカッターナイフで切り付けられて、右耳下から顎にかけて60針を縫う大怪我を負った。そんな波乱に満ちた生い立ちが、思い込んだら命がけ、テコでも動かない反日一直線になっているのかもしれません」(前出・在ソウルのジャーナリスト)

その朴大統領の宿敵・北朝鮮の金正恩第1書記だが、

「国内の食糧不足を解消するため、"コメの代わりに肉を食べるように"と訓示したとの噂が出るほど、実像は謎に包まれている。ただ、自身を金王朝3代目に引き上げてくれた叔父・張成沢を、意に沿わないとなったら情け容赦なく処刑。その非情さは、"強いトップ"への妄信ぶりが感じられます」(前同)

はたして歴史に名を残す指導者は、誰か――。

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