巨人はやっぱり阿部のチーム

その先のファイナルステージで待ち構えるのは、もちろん王者・巨人。

「総合的な力で考えれば、巨人が圧倒的に有利です。広島は3番手、4番手ピッチャーを初戦に先発させないといけない辛さもある。野村祐輔やルーキーの大瀬良大地あたりが巨人のエース・菅野智之と投げ合うわけですから、苦しい勝負にはなりますね」(同)

仮にマエケンが3試合目に登板しても、すでに広島は0勝2敗で絶体絶命……という状況もありうる。

「ただ、巨人にも穴はあります。菅野以外の先発陣、内海哲也、杉内俊哉らが今季はパッとしない。さらに、抑え、特にクローザーのマシソンが防御率3点台半ばと不安定です。接戦になれば、わかりませんよ」(前出・デスク)

最終決戦のキーマンは誰か。

吉井氏は真っ先に阿部慎之助の名を挙げる。

「なんだかんだ言っても、巨人は阿部のチームですよ。ケガもあって、昔ほどの怖さはなくなっているとはいえ、彼はチームの顔。阿部が打てば、間違いなく勢いづきます。あと、坂本勇人は巨人の中心選手になってきました。右バッターが苦手にするインコースに強く、長打もある。彼の打撃も勝負の行方を左右しそうです」

また、巨人のリーグ優勝に貢献した絶好調男たちにも注目したい。

「9月には、長野久義と大田泰示がラッキーボーイ的でした。前半戦は不調で9番に降格されたこともあった長野ですが、得点圏打率はチーム1位。一方、未完の大器・大田もチャンスに強い打撃を見せて、ついに覚醒しました。さらに好調な亀井善行もいますから、打線の厚みは圧倒的ですよ」(前出・記者)

やはり、巨人有利は動きそうにないようだ。

「広島にも頑張ってほしいのですが、やはり総合力では巨人。4勝2敗で巨人の勝ち、といったところでしょう」(吉井氏)

本誌の予想も巨人の勝利。

初戦を菅野で取れば、圧勝もありうると予想しておこう。

10月25日から戦いの火ぶたが切られる日本シリーズの顔合わせは、オリックス対巨人。

本誌の予想が当たるかはさておき、日本一を決めるに相応しい熱戦を期待したい――。

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