「18人の閣僚」がターゲット

地元支援者らが08~11年に地元・静岡で開いた集会などをめぐり、政治資金収支報告書のずさんな記載が発覚した望月義夫環境相にも、苦言を呈す。
「"亡くなった妻が経理処理をしていた"なんて、よく言えたものですよ。妻とか、秘書のせいにするのは政治家として下の下。世間じゃ通用しませんよ」
ちなみに、鈴木代表が政治の世界に入ったのは、"北海のヒグマ"と呼ばれた中川一郎・元農水相(83年没、青嵐会設立の中心メンバー)のカバン持ちがキッカケ。
「大学を卒業した21歳から、中川先生がお亡くなりになる83年までの13年間、秘書として学びました。その中川先生が、田中角栄・元首相が逮捕されたとき、取材に来た記者さんに"何かあれば鈴木が捕まってくれるから、オレは絶対、角さんのようにはならない"と言ってくださったことがありました。この言葉には身が引き締まりましたね。中川先生は、政治家と秘書は"夫婦"だと言っておりました。ですから、今回の望月環境相の"妻が、妻が"の言いぶりは世間には通用しませんよ!」

一方、今回、逮捕歴(71年9月、栃木県職員時代に収賄罪で逮捕)まで暴露されてしまった西川公也農水相を、どう見るのか。
同農水相は、和牛オーナーを募って約7万人の被害者を出した安愚楽牧場への関与や、政治資金を用いて親族会社から物品を購入した事実が発覚した。
「社会通念上、親族会社からモノを買うのは通常のことですからね。逮捕歴にしても43年前であり、不起訴処分だったわけでしょう。西川氏は叩き上げで実力を兼ね備えた大臣。このタイミングで、ついでのようにそれが持ち出されることに、彼を失脚させようとする"意図"を感じますよ」

カネがらみではないが、在特会幹部との記念写真が発覚した山谷えり子国家公安委員長も窮地に立たされている。
「写真を撮ってほしいと言っていただける方と写真を撮るのは政治家の仕事。写真を撮る前に、どんな人かなどと確認はできませんよ。仮に確認できた場合、あなたとは撮れませんというのは差別でしょう」

鈴木代表は、一連の議員の不祥事をこう総括する。
「実はマスコミも興味本位で、よくよく考えれば問題にはならない些末なことだって、報じまくる。これは悪意に満ちた印象操作ですよ。しかも、18人の閣僚にターゲットが絞られている。本来、全議員の"身体検査"をするべきでしょう。話題性のある有名な議員のみ報じるというのは本来、おかしな話なんです」
また鈴木代表は、議員や秘書の"質の低下"も指摘する。
「結局、議員や秘書が劣化したということ。危機の対応ひとつ見ても、稚拙の極みじゃないですか。私は自民党時代、小渕元首相に"お疲れ"と言われたときはご機嫌な時。"ご苦労"と言われればご機嫌斜めといった具合に、常に周囲には気配りをしていたものです。公金を預かる議員は国民の代表。決しておごることなく、24時間365日、公人であることの自覚を持つべきです」

魑魅魍魎が蠢く永田町、はたして、鈴木代表の咆哮は届くだろうか――!?

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