「10年前は、もっと元気で若々しかったのに……。シミやシワも増えたよな~」
最近、そんな溜め息が増えた読者も多いのではないだろうか。食品の健康効果にくわしい薬学博士の田村哲彦氏(壮健タムラ薬局経営)は、こう語る。
「老化は毎日の食べ物で防げ、若返りも十分可能です。食事や食材は健康に直結しています。体の機能や体力が低下する中高年世代は、良い食事、良い食材を選ぶことがとても大切です」
そこで本誌は"10歳若返る"をテーマに、身近な健康食材を30個ピックアップ。安くても効果の大きい食べ物で、身体が喜び、毎日元気になれる!

まずは、張りがあるピカピカ肌を取り戻す食品をオススメしたい。
トリ皮は肌の若々しさを保つコラーゲンやビタミンAがたっぷりで、腰や膝の関節をしなやかにするムコ多糖体も多い。フライパンでパリパリに焼いて細切りにし、醤油、みりん、レモン汁で味付けすると、酒のつまみとしても、うってつけだ。
また、シャケなどの魚の皮にも、コラーゲンが身の部分の2倍以上含まれている。魚は皮ごと食べたい。

ブロッコリーも肌の若返りに効果がある食材だ。スルフォラファンという抗酸化成分が肌や顔にシミやシワができるのを防ぐ。ツヤのある肌を作るビタミンCやEと比べても、効果時間が長い。
肌と同じく、見た目に大きな影響を与えるのが頭髪。髪が薄くなるのは男性ホルモンの影響が大きい。
「大豆など豆類に多いイソフラボンは、女性ホルモン同様の働きをして"男性型老化"を食い止める。中高年の方にオススメなのは、豆類をたくさん煮ておき、いつも食卓に並べるようにすること。毎食、口にすることで、その効果が期待できます」(栄養士)

また、長寿遺伝子を活性化させ、見た目を若々しくする植物色素として知られるのがレスベラトロール。赤ワインやピーナツの皮に多く含まれている。落花生を口にするときは、皮をむかずに食べたい。
健康診断の数値がどんどん悪くなっている……そんな方は、血管や内臓の老化が進んでいる可能性が高い。

「トマトの赤い色素・リコピンは動脈硬化や高血糖に効果があります。健康長寿食として知られる地中海料理もこのトマトを多用しています」(前出・田村博士)
トマトは"長寿食材"として知られ、肺気腫など肺病の予防効果も認められている。スモーカーは積極的に食べたい食品だ。

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