料理にオリーブオイルを使う

自動車にたとえれば、点火プラグやエンジンオイルに当たる体内酵素は、年齢とともに減少する。
血管や内臓の働きを高めるためには酵素食品を摂ることが重要。納豆、ぬか漬、味噌など、日本に昔からある発酵食品には酵素が多く含まれている。特に、納豆のナットウキナーゼは血栓をできにくくして、脳梗塞や心筋梗塞を予防する。
「食べる際にぜひ実践してほしいのが、納豆はよくかき混ぜること。そうすると、酵素が増えて効果が高くなるんです」(前出・栄養士)

さて、食べることと同じくらい大切なのが便通。大腸の状態を良くして、日々のお通じをよくすることも老化予防のポイントだ。快便により、老化を促進する毒素を大腸から取り込まないで済むからだ。
お腹の"強い味方"になるのが、食物繊維。繊維が腸に留まる便をからめとり、体外に排出する手助けをしてくれる。
食物繊維を多く含む食材の代表は、レンコン、ゴボウなどの根菜類。還暦を迎えた今も現役プロレスラーとして活躍する"元祖・マッチョボディ"藤波辰爾さんも、50歳を超えて意識的に根菜類を食べるようになったという。

「巡業に出ると、どうしても食事が偏って便秘気味になるんですが、自宅に帰って女房手作りの料理で根菜類を食べるととたんに治り、肌のツヤもよくなります。大根、ゴボウ、レンコン、ニンジンなどの植物の根っこは、土の中からエネルギーを吸っているから体にもいい。煮物にすると、根菜を一度にたくさん食べられますが、オススメはブリ大根。大根だけじゃなく、ほかの根菜類を入れてもおいしいんですよ」

忘年会などで飲む機会が多くなるこの季節は、肝臓の負担が大きくなる。こんなときに食べたいのが、ショウガ、シジミ、卵の3点だ。
「ショウガは、アルコールを解毒して肝機能を強化するグルタチオンを活性させます。シジミには肝臓を元気にさせるオルニチンが多い。飲んだあとや二日酔いのときにはシジミのみそ汁がおいしく感じますが、実際の効果も高いんです」(栄養士)
シジミは冷凍させると効果成分が増大する特性がある。まとめ買いして冷凍庫に保存しておきたい。
酒は肝臓の細胞を傷つけるが、その修復の手助けをしてくれるのが卵。最近の研究では、卵は1日2~3個ならコレステロールの心配はないのだとか。呑ん兵衛は飲前飲後に卵を食べると効果アリ。

肝臓を含めた内臓や血管の老化予防のため、家庭で簡単にできる対策がある。炒めものに使う油をオリーブオイルに変えることだ。
「老化は体内に取り入れた脂質が酸化することで進みます。オリーブオイルは酸化しにくい油なんです」(田村博士)
中高年になるとリアルに感じるのが下半身の衰え。これを復活させる食材がある。オクラ、ヤマイモなどのネバネバ野菜は、精力を高める即効性を持つ。
「60歳を超えても1日数回セックスをこなしたという俳人の小林一茶は、ヤマイモを常食していました。新鮮で、粘り気が強いヤマイモほど効きます。また、精力増強には"海の精力剤"と言われるカキもオススメ。新陳代謝を活発にする亜鉛などのミネラル分が豊富で、毎日6~12個のカキで、本人も驚くほど精力が回復します」(健康ジャーナリスト)
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