免疫力のアップにはニンニク

人や物の名前がなかなか出てこない、物忘れが多いなど、年を取ると脳も老化するが、これを止める食材は何か。
「漢方医学では"象形薬理"といって、臓器の形の似た食品は、その臓器を元気にしてくれるとされています。腎臓の形をした豆類が腎機能を高める効果があるのはよく知られていますが、同じように脳の形をしたクルミに脳を活性化する働きがあるんです」(田村博士)
現代医学でも、クルミには脳力を高めるリン脂質のオメガ3脂肪酸が豊富なことが判明。欧米でも"ブレインフード(健脳食)"としてブームになっている。

頭を良くする食材として、青魚(イワシ、サンマ)やマグロの目玉の奥にある白くプニプニした脂質(DHAとEPA)がある。面倒ならサバやサンマの缶詰でもOKだ。
野菜ではマグネシウムが豊富で脳の血流量を増やすホウレンソウがいい。また、冬の珍味のホヤには、プラズマローゲンというリン脂質が多く、脳細胞の壊死を食い止めて記憶力や学習能力の低下を防ぐ働きがある。
年のせいか、最近はすぐ風邪を引いてしまう――こんな方は免疫力が落ちている証拠。

インフルエンザや風邪が流行るこれからの季節、免疫力をアップする食材を紹介してみよう。
「ニラ、タマネギ、ニンニクなどのユリ科ネギ属の植物には硫黄(いおう)化合物が多く含まれ、ウイルス性の病気に効果があります」(田村博士)
特にニンニクは、硫黄の含有量が多く、風邪に卓効がある。
ニンニクと並ぶ滋養強壮食品として知られたゴマも、ミネラルやビタミンが豊富で免疫力が上がる。食パンに市販のゴマペーストを塗り、はちみつをかけたゴマトーストは、風邪の引きはじめはむろん、病中病後の栄養補給にも最適だ。

「年を重ねてコンディションを維持する秘訣は、3食をきちんとバランスよく、腹八分目で食べることと、そしてウォーキングなど適度な運動です。僕は61歳で亡くなるまで現役レスラーとして活躍なさったジャイアント馬場さんを目標にしていましたが、今年12月で僕も同じ61歳。これからが本当の意味で"レスラーとしての強さ"を問われると思っています。体を作るのは今日、口にしているその食べ物ですから、日々の食事を大切にしていきたいですね」(前出・藤波さん)

毎日の食事こそが、最大の良薬。今回取り上げた食材を参考にして、ぜひ読者諸兄も"活き活き元気ライフ"を送っていただきたい。

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