編集 ちょっと余談なんですが<ウィキペディア>に書いてあったことだから、裏を取る意味も含めてお訊きしたいんですけど…。昔、中川一郎先生が亡くなって宗男先生が出馬しようとした時に、読売新聞の渡辺恒雄さんから「昭一君(故中川一郎氏の息子)が出るから、鈴木君は遠慮してくれ」みたいな話があったというのは、本当なんですか?

宗男 本当です。渡辺さんに赤坂の「金龍」という料亭に呼ばれてね。その時に渡辺さんに立ち会ってくださった方がいる。亡くなったけど、久保さんっていう人。この久保さんというのが、裏世界に強かった。日テレの氏家(斉一郎)なんかも久保さんには頭が上がらなかった。

美和 何をやっていた人なんですか?

宗男 貿易をやっていたんです。高樹町に400坪ぐらいの家があったんですから。プールなんかもあったりして。久保さんは公平な方で、逆に渡辺さんに「おいツネちゃん、おかしいじゃないか。いっちゃん(故中川一郎氏)は息子を政治家にするなんて一回も言ってないぞ。『俺のあとは鈴木だ』と、あんたも聞いているだろ」と一喝されていましたけどね。

編集 昔からナベツネさんはフィクサーというか…。

美和 宗男先生は、金龍に呼ばれて「鈴木君、出るな」と言われて納得した?

宗男 いやいや。「ふざけんな!お前が決めるんじゃない。選挙民が決めるんだ」って。オレも元気良かったな(笑)。当時渡辺さんは、読売新聞の常務ですよ。常務だけども中曽根総理の時だったから、中川一郎先生の未亡人が渡辺さんに泣きつくわけですよ。中川先生と渡辺さんは昔は仲が良かったけれども、中川先生が「青嵐会」を作ってからは敵なんですよ。渡辺さんが「中央公論」に書くんだ。「何を血迷ったか、青嵐会」って。

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美和 じゃあ、宗男先生は呼びつけられて「私は出ますよ」と啖呵を切ったわけですね?

宗男 いろいろあったねぇ。中川先生も亡くなって32年経つし。昭一さんだって、もう今年で7年…。今では逆に奥さんのほうが話題になっている時代です。佐野さんも「路チュー」しないように(笑)!

美和 わかりました(笑) 。あ、そういえば宗男先生の女性観って聞いたことがないですね。最後に一言お願いします!

宗男 政治活動や選挙などでいろんな女性に会っていますが、女の人は「心」「ハート」だとつくづく思うな。昔、選挙区を戸別訪問するわけですよ。そしたら、清川虹子みたいな奥さんが出てきました。淡谷のり子でもいいんですが。それでも「ああ、宗男さん。私あんたのファンよ。応援します!」って言ってくれたらね、これはもう山本富士子か吉永小百合に見えてくるんです。違う所に行って、今度はえらい美人の奥さんが出てくる。でも「鈴木宗男、私嫌いよ!」って言ったらね、姿形は吉永小百合か藤原紀香であっても醜く見えてくる(笑)。

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美和 清川虹子さん、懐かしいですねぇ。女性観も選挙次第なんですね(笑)?でも、人間関係や仕事とかにおいても参考になるお話ですね。

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宗男・美和 ズバッと一刀両断「ムネオ先生に訊け!」

キメ



鈴木 宗男(すずき むねお)プロフィール
1948年1月31日生まれ
政治家。北海道出身。拓殖大学政経学部在学中より、故・中川一郎元衆議院議員の秘書を務める。1983年に自由民主党より出馬し、衆議院議員に初当選。防衛政務次官、外務政務次官などを務める。
また1997年には国務大臣として北海道開発庁長官、沖縄開発庁長官を歴任。2002年に自民党を離党。
2005年には新党大地を結成。代表となり、その年衆議院議員に返り咲く。防衛・外交の論客として鳴らす一方、その人情味溢れ、愛されるキャラクターは、歌手の松山千春をはじめとしてシンパが多数。ムネオの愛称でも知られる。
娘は衆議院議員の鈴木貴子。

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