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パンチ佐藤の「野球が一番!」
第20回 高校野球・甲子園地方予選編vol.3


地方大会も終わり、甲子園出場校が出揃いました。そこで今回は、僕が高校最後の夏、実際に体験した話を綴ります。

僕が3年になった時、1番打者A君、2番打者B君は武相高の看板でした。正直、僕は彼らには勝てませんでした。ただ、僕のスタイルは「コツコツ」型。いわゆる努力型でした。彼らは天賦の才を持ち合わせていたので、「感覚」型だった気がします。

タイプが全く違う僕と彼ら。前述しましたが、基本的に僕は彼らに勝てない。が、肝心なところでは僕が結果を出したのも事実です。彼らは、決定的な要所は凡打していました。そこが、僕と彼らのモチベーションの差だったと思います。

とはいえ、A君とB君の能力に大学やノンプロが黙っているわけはありません。実はこの二人、亜細亜大学からスカウトが来ていたのです。ところが、彼らは天才肌が災いして下積みを嫌った…。坊主頭になって、先輩からコキ使われるのを拒んだのです。

何のことはない。A君、B君が入学を辞退した2枠に僕と阿波野秀幸が滑り込んだ、というのが亜細亜大・野球部の真相です(ともにプロ入りしましたが…)。

ちなみに彼らは、神奈川県の強豪社会人チーム(ノンプロ)に入りましたが、選手生活は短く、プロ入りはできませんでした。
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