必要以上に食べない工夫を!

「晩飯が遅くなるなら夕方に少し食べるべし!」
遅くまで残業をしても、「夕食は必ず家で食べる」という人は少なくない。
「しかし、夜遅く食事をとると、同じ量でも太りやすくなります。食事から寝るまでに、ほとんどエネルギーを消費しないため、余分なエネルギーは寝ている間に体脂肪として蓄積されるからです」(同)

いわゆる「締めのラーメン」が最悪なのも同じ理由。したがって、晩ご飯が遅くなる場合は、夕方におにぎり1個、バナナ1本などを口にして空腹を抑えておくのを勧める。

「ゆっくりよく噛んで食べるべし!」
も、簡単かつ極めて効果的だという。
「大脳の視床下部にある満腹中枢に信号が届くまで、20分ほどかかります。早食いすれば、信号が届く前に必要以上に食べてしまいます。しかし、よく噛み、ゆっくり食べれば、ほどほどの量で"もういいや"となりますから」(同)

その他、必要以上に食べない工夫として、硬い食材を選ぶ、骨のある魚など食べにくいものを選ぶ、ひと口ごとに箸を置く、丼物など単品メニューを避ける、というテクニックもあるとのことだ。

あわせて岡部院長は、
「ニセの食欲に騙されるべからず!」
という。「ニセの食欲」とは何なのか?
「本来、動物は空腹になるまで食事をとりません。ところが人間の場合、退屈だから、イライラするから、おいしそうだから、おやつの時間だから、人が食べているから、といった状況から食べてしまいます。これらが"ニセの食欲"です」(同)

しかし、しょせんはニセモノ。食べたくなったら5分間ほど気をそらす、身の回りに菓子を置かない、といった工夫で、簡単に空腹が消えるという。

と、ここで現在までの簡単なダイエットの潮流について、おさらいしよう。
「これまで、さまざまなダイエット法が発明されてきました。摂取カロリーを減らす、野菜を多く食べる、脂をとらない、などなどありますが、ここ数年で急に台頭してきたのが、糖質制限ダイエットです」(美容研究家)

大雑把に言うと、糖質というのは炭水化物のことで、ご飯やパンなどの摂取量を減らせば、おかずは好きなだけ食べてもいいというものだ。やり方が簡単なわりには効果が高いので、瞬く間に普及したが、
「一方で、イライラ、貧血、倦怠感、筋肉が落ちるなどマイナス面も多く報告されていますので、ご注意を」(前同)

岡部院長も、「まったく糖質を食べないという極端なやり方は問題」としたうえで、
「肉はどんどん食べていいが、飯を減らすべし!」
と語る。
「だから、これまでお茶碗で2杯のご飯を食べていたなら、1杯に減らすなど、主食を減らすよう心がけてください」(前同)

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