ジェネリックやサプリの正しい飲み方とは?「意外と知らないクスリの真実」の画像
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病気の際、必ずと言っていいほどお世話になる医薬品。だが、服用方法によっては、体の害になる場合もあるという。なぜか?

「人命を奪う細菌やウイルスに効くクスリは"救世主"とさえ言え、功績は誰もが認めるところです。しかし、高脂血症や糖尿病などの生活習慣病のクスリについて言えば、治すためには生活習慣を改めるしかなく、クスリはあくまで症状を抑えるに過ぎません。クスリでは治らない。それどころか、副作用で他の病気を発症させて、最悪の場合、死を招くことさえあるんです」

こう警告するのは、『薬剤師は薬を飲まない』(廣済堂出版)の著書もある、薬剤師の宇多川久美子氏。執筆・講演などを通じて過剰な医者依存、クスリ依存からの脱却を目指す啓蒙活動を行っている、この道のエキスパートだ。

本誌では、宇多川氏ら識者の力を借り、「クスリの真実」を伝えていこう。
まずは、「病気を治す」はずのクスリが、なぜ逆に毒になってしまうのか? 宇多川氏はこう解説する。
「火事に例えると、クスリは火事になっている家だけに、ピンポイントで放水できるわけではありません。飲んだクスリは胃で消化され、血流に乗って全身を巡ります。つまり、どこが火事か分からず、街中に放水していることになります。そして、全身に回った異物であるクスリを分解するために、酵素を大量に使って代謝が悪くなり、体温が下がります。結果、免疫力が低下して、他の多くの病気を引き起こすんです」

体温が1度下がると、免疫力は30%も低下するという。つまり、クスリと毒は"表裏一体"なのだ。この前提を踏まえ、日常に起こりがちな"クスリの危険"を探っていこう。

まず、クスリの飲み方。水か白湯で飲むのが原則だが、外出先では面倒になり、お茶やジュースなどで済ませがち。問題はあるのか。
「お茶に関しては、タンニン成分が鉄分と結合するため、鉄が主成分の貧血の薬は効かなくなるといわれてきましたが、最新の研究では誤りと分かりました。一方、牛乳は胃酸を中和する作用があるので、酸性の強い胃を素通りして、腸に達してから、ゆっくり吸収されるタイプの薬は効かなくなります」

こう解説するのは『医者とクスリの選び方』(アスコム)の著書もある、新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦医学博士である。
また、グレープフルーツジュースと"相性"の悪いクスリは多いという。
「クスリを体外に排出する酵素の働きを抑える成分が含まれているんです。中でも血圧、睡眠薬の一部は、この作用を受けやすく、血圧が下がり過ぎたり、眠気が取れなくなるなどの副作用があります」(前同)

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