中国は尻尾を巻いて逃げだす

これまで、うまく"手なずけていた"米国が反目に回った今、中国はどういった手を打ってくるのか。
「打つ手なしですよ。米軍が出てきた時点で"ジ・エンド"です。軍拡に躍起な中国ですが、まだまだ通常戦力では米軍相手では大人と子ども。これまでも米軍が出てきたら、膝を折ってきましたからね」(前同)

1996年の台湾総統選時、独立派の李登輝氏の当選を阻まんと、中国は台湾海峡周辺で大規模な軍事演習を行った。
「台湾に対する露骨な恫喝でしたが、米国は2隻の空母とイージス艦を台湾海峡に急派し、中国を厳しく牽制したんです。当初は米国に対し、"妨害したら西海岸に核兵器を撃ち込む"と警告していた中国ですが、米艦隊の威容を見るや、尻尾を巻いて逃げ出しています」(同)

同じことは尖閣諸島についても言える。
「昨年4月の日米首脳会談で、オバマ大統領が"尖閣は日米安保の適用内"と明言して以降、尖閣周辺での中国による大規模な示威行動は止みました。結局、米国には勝てないというのが、中国の偽らざる本音なのですよ」(防衛省関係者)

それでも、南シナ海で米中の武力衝突が起こる可能性は残るという。
「国内景気の失速、腐敗撲滅運動など、中国の内情はよい状態ではありません。かの国では武力を持っている人間が絶対の権力者ですが、習主席には軍務経験がなく、軍閥のトップと取引をして軍を掌握している状態です。また、軍の中でも派閥や利権構造が複雑に絡み合っていますから、政権の思惑とは関係なく、"目先の利益を狙った軍事行動"が起きる可能性は、常にあると言えます」(前出の小関氏)

局地紛争とはいえ、もし米中開戦となれば、日本は先だって成立した安保関連法に則って米軍の後方支援を行う可能性が高い。
「直接、自衛隊が戦闘に参加する可能性はゼロに等しいです。ただ、"もしも……"の際には、極地紛争ならば自衛隊独力でも中国を制圧することは十分可能です。日本側の強みは早期警戒機とF-15Jによる制空権の確保が可能なこと。加えて、中国の虎の子である潜水艦を国産のP-1哨戒機で、たちどころに捕捉可能なことです。P-1は長射程の対艦ミサイルを発射可能ですので、中国艦艇の撃沈はもちろん、複数機でミサイルを乱射すれば、中国の空母『遼寧』の撃沈も十分に可能でしょう」(黒鉦氏)

暴走を続ける中国も、年貢の納め時か……。

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