抗がん剤ががんを誘発する!?
何やら普通に暮らすのも大変になってきそうだが、それ以上に大変なのが、世界的に使用されているシクロホスファミド(商品名「エンドキサン」)やメルファラン(同「アルケラン」)、タモキシフェン(同「ノルバデックス」「タスオミン」)といった抗がん剤が、がんの原因に挙げられていることだ。つまり、がんの原因になる薬を、がん患者に使うという衝撃的な“逆説”が生まれているのだ。ところが、生田氏によれば驚くに値しないと言う。
「抗がん剤は、細胞のDNAにダメージを与えて殺します。ダメージによって突然変異が起きるので、細胞ががん化します。抗がん剤に発がん性があるのは当たり前のこと。私たち専門家の間では、80年代には分かっていました。同じく、細胞に突然変異を起こす放射線やX線にも、発がん性があるわけです」
つまり、抗がん剤によって他のがんを誘発、また、治療中のがんが逆に増殖するリスクもあるという。「メルファランは白血病のリスクが100倍というデータもあります。また、タモキシフェンは、毒ガス化学兵器のマスタードガスと同様の作用を体に及ぼします」(製薬業界に詳しい関係者)
牧氏は、この抗がん剤という“劇薬”が、近年、在宅医療の広まりで一般家庭でも使用され出したことについて懸念を示す。「たとえば、訪問看護している方や親族が家で患者に抗がん剤の点滴をしてあげている際、点滴の管から漏れた抗がん剤が手についたとします。そして、その手を洗った“汚染水”が環境を汚染し、健康な人のがんリスクが高まる懸念もあるんです」
そんな微量で……と思われるかもしれないが、牧氏によれば、この懸念は、すでに国立がん研究センターの専門家も指摘していると言う。「大変かもしれませんが、こうした“がんの原因”に注意した日常生活を送れば、約80%は予防できます」(岡田氏)
できる範囲内で注意をし、がんの予防に努めよう!

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