歌丸の勇退で最長老となった林家木久扇は、歌丸がいたために目立たなかったが、実は歌丸の1歳下で、いわば落語界の重鎮。にもかかわらず、お茶目な愛されキャラは健在だ。「歌丸が入院していた際に、代理で木久扇が司会を務めたことがあるんですが、その評判がとてもよかった。手を挙げていないのに小遊三を指名し、“なんで?”と戸惑う彼に“できそうだったから”と無茶ぶり。ほかにも、“はい、一番奥の人、名前なんだっけ?”と長年共演してきた、たい平の名前を忘れるなどの自由奔放ぶりに会場は大爆笑でした」(前出のテレビ誌記者)

 ちなみに木久蔵ラーメンに続き、木久扇ナポリタンを発売するなど、本業以外にもご熱心。全国の落語会でのグッズの売り上げを常に気にしているビジネスマンの一面もあるという。木久扇に名前を忘れられた林家たい平は、昇太が司会になったことで、重要性がより増してくるという。「とにかく、トークはうまいし、エネルギッシュ。昇太にとっても年下で、イジリやすい、たい平の存在は大きいでしょう。ただ、彼は周囲に気を遣いすぎるなど気の休まらないタイプなので、ストレスをためすぎないか心配です」(演芸関係者) 古典落語に現代ギャグを織り交ぜ、今は亡き古今亭志ん朝にも“次代のホープ”と目されていただけに、ますますの活躍に期待したい。

 最後に、新メンバーの林家三平だが、まだ未知数なところが多くて、評価が難しいところ。「笑点は“チームプレー”で、他メンバーとの関係の中で、どういうキャラを作っていくのかが課題。その点、国分佐智子という美人妻を持つ三平が、嫁なしの昇太をイジるなどのアングルが出てくれば、盛り上がるでしょう」(前同) 番組開始から50年――。歌丸の勇退をきっかけに、大きくリニューアルした『笑点』。今後も、日曜日の夕方を明るく照らし続けてくれるはずだ。

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