いずれにせよ、22日の参院選告示日直前までは、なんとも言えない話だが、裏技はもう一つあるという。「参院選で圧勝した蓮舫氏が、その余勢を駆って、民進党の都知事候補を応援して回るというプランです」(民進党中堅議員関係者)

 問題は、蓮舫氏が応援する候補が誰かということ。取材を進めると、そこに驚くべき名前が挙がってきた。「実は、キャスターの古舘伊知郎氏の名が挙がっているのです」(前同) 古舘氏は、3月末にテレビ朝日の『報道ステーション』を降板。同番組で厳しく政府に物申していた姿を見れば、確かに申し分ない。「降板した際、古舘氏が政界に進出するという噂はありました。降板の背後には自民党の圧力があったともいわれますから、出馬するとしたら、民進党の推薦で出るでしょう。“古舘・蓮舫タッグ”が自民党に立ち向かう構図は、プロレスでいえば新日が全日に殴り込みをかけるようなもの。馬場……いや、自民党にとっては脅威です」(スポーツ紙記者)

 自民党も黙っていられない。ここへきて、ある名前が急浮上してきた。橋下徹・前大阪市長だ。「橋下氏は大阪府知事選に出馬する前、“2万%ない”と断言して出馬した人物ですからね。本人はないといっていますが、予断は許しませんよ」(鈴木氏) 15日の会見で、おおさか維新の会の馬場伸幸幹事長は、「(橋下氏の都知事選出馬は)2万%ない」と話した。大阪府知事選の際と同じ確率ということは……!?

 しかも、そこには「なるほど……」と思える伏線が隠されているという。「元長野県知事の田中康夫氏が、おおさか維新の会の候補として参院選の東京選挙区から出馬しますが、それは橋下氏の都知事選出馬の“地ならし”だというんです。維新の会としても、国政は田中、地方は橋下の二枚看板体制を確立する構想があるようですし……」(東京都議会関係者)

 おおさか維新の会の知名度や人気は、関西では抜群でも東京ではさっぱり。そこで、田中氏が東京進出の先兵になるというのだ。「民進党の出方次第では、自民党は小池氏ではなく、安倍首相や菅義偉官房長官と“ツーカーの仲”とされる橋下氏を推す可能性が出てきました」(前同) 小池氏と蓮舫氏の一騎打ちとなるのか、はたまた、古舘・蓮舫連合の民進党が橋下氏を推す自民党に挑むのか。いずれにしても、カネに溺れることなく、都政を全うできる首長の誕生を願うばかりだ。

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