これまで蓮舫参院議員や俳優の石田純一氏、元通産省の官僚・古賀茂明氏、“櫻井パパ”こと、桜井俊氏(アイドルグループ嵐の櫻井翔の父で前総務事務次官)、都知事選を2回連続で次点だった宇都宮健児弁護士らの名前が出ては、消えていった。

「まず都知事選に出馬表明したのは、都知事選になると毎回必ず立候補する泡沫候補たちだったな。彼らはみんな、いわゆる“選挙病”の患者でさ。僕も一時、その病気にかかっていた(笑)。今はもう治ったけどね。この病気は、一度かかってみないと分からない。選挙で自分の名前は売れるし、街頭で堂々と自分の意見を主張できる。これはもう快感の一言。ただ、選挙費用50億円の一部が、彼らの自己満足と売名行為に使われているってことを、有権者は忘れちゃいけないね。

 それから、蓮舫。まだ都知事選の候補者たちが出そろう前から、“彼女は下着を脱いで待ってますよ~”って、若手の落語家たちと高座ではネタにしていたんだよ。彼女が都知事の座を狙っていたのは事実。ところが、舛添が粘っちゃったから先に自分の選挙(参院選)が来ちゃった。無念だろう。ただね、彼女が参院選に出て、都知事選にも出馬するという“両取り”のチャンスが実は一度だけあったんだよ。蓮舫が参院選でトップ当選して、東京選挙区のもう一人の民進党候補(小川敏夫元法相)が次点で落選すれば、蓮舫が都知事選に鞍替えしても、次点候補の小川敏夫が繰り上げ当選となり、民進党の議席は減らない。

 そうなると、身内(民進党)から批判を浴びるどころか、自らタマ不足の都知事選候補となって当選すれば、参院選、都知事選と2度の大活躍になるわけだ。こうなると勲一等だよね。ところが何の因果か、小川敏夫君が6位で当選したもんだから、彼女はその瞬間、“脱いだ下着をはき直した”んだよ(笑)。蓮舫はまだいいよ。それより、あの石田純一ってのは、何なんだ?

 テレビのキャスターが“野党統一候補へ向けて意味ある一石を投じた”とか持ち上げてるのを見て、テレビのヤツは大バカだと思ったね。本気で都知事になるつもりなら、無所属でも出馬できるわけだし、“野党統一なら出る”なんてムシのいい話が通用するほど、政治の世界は甘くない。それから、(出演するCMなどの)違約金がどうのと言ってたけど、そんなことは当たり前の話。出馬する前にそんなことに思いが至らなかったオマエがバカなんじゃないのって。

 誰かにおだてられ、のこのこ出ていったら、それが出馬会見だった……なんだかそんな感じだったよね。ただ、石田純一は出馬を示唆して辞退するまで、話題が5日はもったんだからそういう意味ではまだマシかもしれないよ」

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