だが、仮に敗れたとしても、安倍首相と進次郎氏の「1500日戦争」はまだまだ続く。

「4年後の東京五輪が終わったのち、改めて総裁選が行われます。総裁任期が延長になったとしても安倍首相の任期はそこまで。禅譲を期待し、おそらく稲田さんがポスト安倍の一番手に名乗りを上げるでしょう。ですが、そのときには、進次郎氏も首相の座を狙えるまでに急成長しているはず」(自民党の若手議員)

 全国的な知名度はむろん、進次郎氏には党青年局時代に党内若手の旗手となり、農水部会長や選挙応援を通じて「党内には事実上、“小泉派”という集団ができつつある」(前同)という。

 だが、総裁選に勝利するためには、やはり“金”も必要。キレイ事だけでは済まされない世界だからだ。

「初当選した09年に、約6800万円だった進次郎氏の政治資金が14年には、1億円の大台を突破しました。ちなみに、その年の安倍首相が関係する6つの政治団体の政治資金は計約1億8400万円。政治資金の面でも、初当選時と比べると急成長しています」(前出の政治部記者)

 まさに、関ヶ原の戦いに敗れて紀州九度山に蟄居していた信繁が一念発起。15年後、大坂冬の陣で家康の心肝を寒からしめたごとく――なり。その頃、“大御所”として院政を敷いているはずの安倍首相を追いつめることができるのか。東京五輪を巡る「1500日戦争」が、今、幕を開けた!

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