『エヴァ6』は2010年6月に全国導入となった機種なのですが、実は全国導入より少し早く、沖縄県で先行導入されたんです。

 メーカーの直営店や本社がある名古屋や大阪での先行導入はよくありますが、沖縄での先行導入は超激レア。パチンコ台ならレインボー並みです。その理由は、当時沖縄県以外のパチンコホールが、APEC開催にともなう新台導入自粛期間に入っていたから。他の地域では、新機種への入れ替えができなかったんですね。

『エヴァ』シリーズは大人気機種ですし、そのときはいち早く実戦データを掲載するために、各パチンコ攻略誌のライターや編集が沖縄に集結しました。仕事で沖縄に行けるなんてまたとない機会なので、『エヴァ6』の担当がワクワクしていたのを思い出します。私も、当時雑誌で担当していた『銀と金』『神魂合体ゴーダンナー』のページの制作が早く終われば、連れて行ってもらえるはずだったのですが、当然間に合わず……。涙をのんだ悲しい思い出ですね。

 ちなみに『銀と金』の新装では、私を含め4人の編集&ライターで新装初日に打ちに行きました。でも全員のヒキが恐ろしく悪く、誰一人として勝ちデータを採れなかったうえ、4人で20万負けてしまいました。これもかなり強烈な新装開店の思い出です。

 新装開店といえば、昔は「必ず勝てる」といっても良いほど、勝ちやすい調整のパチンコ台がゴロゴロしている激アツイベントでした。しかしここ数年、私の体感では7年くらい前あたりから、「新装開店=回収営業」の図式が常識になってしまいました。つまり、実は今は「新装開店は勝てない」というのがセオリーになっているのです。

 良くて数カ月、最悪の場合はたった数日で、新台から客が飛んでしまうケースが散見されるようになったことで、パチンコ台の購入にかかった費用を、黙っていても客がつく新装開店で回収してしまおうとするホールが増えたことがその原因。良心的なホールなら、数十台規模で導入する“目玉機種”くらいは、勝ちやすくとまではいかないまでも、多少遊べる調整にしてくれることもありますが、たいていは新装初日から回収モード。打ちたい機種があるなら、導入から1カ月くらいたってから打つのが吉、なんてケースがほとんどです。

 それがここ最近、どうもまた様子が変わってきているように感じます。

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