一方、2類と3類は薬剤師の指導は義務づけられておらず、誰でも自由に手にできる場所に置いてある。つまり、店内の棚にズラッと並んでいるものが2、3類で、レジやカウンターの後ろにあって、店員・スタッフに話しかけなければ触れないものが1類である。「ただし、客が店側に相談した場合には、その薬品の分類に限らず応じる義務があります」(医療関係者)

 さらに、現在はネット上での医薬品の販売が解禁されており、その中には1類医薬品も含まれているため、誰でも気軽に購入できるのだ。しかも、「これまでは、医師の判断を得なければ使用できなかった医療用医薬品が、ドラッグストアでも買えるようになってきています。これを『スイッチOTC医薬品』と言います。商品のパッケージにスイッチOTCと書かれているわけではないので、一見しても分かりにくいんですが、さらなる効果が期待できるので、ぜひ参考にすべきです」(前同)

 要するに、処方箋薬と同じ効果があるものを、病院に行かずして得られるというのだ。ドラッグストアに数多く置かれた医薬品の中で迷った際に、大きな選択基準となるだろう。

 そのスイッチOTCの一例を挙げると、頭痛薬『ロキソンS』(1類)・『ナロンメディカル』(要指導)、アレルギー薬『アレジオン』(1類)・『アレグラFX』(要指導)・『ノアールPガード点眼薬』(2類)、腰痛や肩こり用の湿布『ロキソニンSパップ』(要指導)、禁煙補助『ニコレット』(2類)、風邪薬『エスタックイブファイン』(1類)、H2ブロッカー胃腸薬『ガスター錠』(1類)など様々。中には、使ったことがある薬もあるはずだ。

「ただし、注意が必要なものが多いので、購入時に<今飲んでいる他の薬><アレルギー><持病>を申告するとよいでしょう。店側も対応してくれますので、そういう意味では病院で薬をもらうのと同じ感覚です」(同)

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