しかも、スイッチOTCにはうれしい情報もある。なんと、2017年1月1日以降、その購入費用について所得控除がされるのだ。

「使用者本人と家族がスイッチOTCを1年間で1万2000円以上購入した場合、それを超える部分を控除してもらえます。ただし、会社の健康診断を受けているなどの条件があり、購入時のレシートの保管も必要です」(現役の薬剤師)

 また、薬を飲むうえで知っておきたいのが「用法・用量」で、正しい意味が、実は意外と知られていない。「食前とは食事前の20~30分であり、食後は、食事を終えてから20~30分。最も知られていないのが食間で、これは食事を終えてから約2時間のこと。つまり、食事と食事の間という意味なんです。また、症状がひどいからといって多量に摂取しても、単純にその分効果が得られるわけでもなく、むしろ、体の負担になる可能性が高いので注意してください」(前同)

 もう一つ知っておきたいのが、「医薬品」と「医薬部外品」の違い。両者は似て非なるもので、医薬品が病気の治療と予防を目的として製造されているのに対し、部外品は予防のみを目的としている。とはいえ、有効成分が定まった量が入っているので、改善効果を得ることができる。体への作用が医薬品に比べて穏やかであるため、また、ドラッグストア以外のコンビニやスーパーでも販売されており、身近な商品と言えよう。

 また、最近流行りのサプリやトクホ(特定保健用食品)も医薬品ではない。実は、これらは「食品」なのである。サプリは主に、不足している栄養を補給するために用いられる。

 一方のトクホは、「血圧が高め」「コレステロールが高め」「血糖値が高め」などの7つの目的に対して、改善効果が期待できるものを、厚労省が検査したうえで認定したものだ。食品なので摂取しやすく、医薬品のような副作用を気にする必要が少ないのが、大きなメリットと言える。

 市販薬やドラッグストアを有効活用して、多忙で出費の多い年始を、健康に乗り越えたい!

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