「出塁率が高くて足の速い秋山翔吾や、ミートが上手くてバントもできる菊池涼介、経験豊富な内川聖一などもいて、メンバーのバランスは決して悪くないんです。彼らをうまく起用することこそが、勝利への近道と言えるでしょう」(前出のスポーツ紙デスク)

 秋山−菊池の1・2番、または9番に菊池で1番の秋山につないで相手投手を翻弄するのも面白い。「リードオフマンは、やはり秋山でしょう。出塁率の高さは1番の必須条件。ファールで粘れるところも向いてますね。球数制限のあるWBCでは、相手投手の球数を増やすことも、戦術の一つですから」(同)

 また、里崎氏が言う。「つなぐ野球のためには、4番は筒香がいいと思います。筒香は1~3番のランナーを還す役割もできるし、チャンスメークもできる。ただ、大砲を二つ並べると、そこで途切れてしまう可能性があるので、中田を6番に置いて、5番に2人をつなぐ役割の選手を入れれば彼らが生きるはずです」

 そうなると、3番青木、4番筒香、そして5番に坂本か内川あたりを入れて、中田に回すのが理想的か。必然的に、山田や松田宣浩などの強打者が下位打線に回ることになるが、「足を大きく上げてタイミングを取り、スイングの大きい打者は、外国人投手特有の“動くボール”に対応が難しい。現に彼らは、15年のプレミア12でかなり苦しんでいましたからね」(同)

 こうして、切れ目のない打線も完成するのだ。日本らしい緻密な野球で、世界一を奪回する日が待ち遠しい!

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