百条委員会が設置され、出頭を求められた関係者は偽証すると罰せられる。「森氏の元金庫番と大手ゼネコン幹部とはズブズブの関係が噂されるなど、いくつか疑惑があります。疑惑への明快な回答を求めようというわけです」(前同)

 一方の豊洲問題への追及も止む気配がない。ターゲットは、石原慎太郎元都知事。小池氏の父・勇二郎氏が、かつて石原氏の選対本部幹部だった関係で、一時、両者は蜜月関係だった。ところが、である。

「いまだ移転のメドが立たない豊洲新市場問題の根本は、そもそも、汚染が予見される東京ガスの跡地に、生鮮食料品を取り扱う卸売市場の新設を計画したこと。用地購入の際、本来なら売買後に土壌汚染が残っていた場合に売主(東京ガス)が責任を持つべきところだが、そのような条項はなく、不可解な面が多かった。その取引の責任者が、石原氏なんです」(市場関係者)

 このため、2012年5 月に「汚染対策費を考慮せず購入したのは違法だ」として、都に対し「石原氏に土地購入費約578億円を請求すべきだ」という住民訴訟も提起されたほど。「小池氏は、石原氏に賠償責任はないとしていましたが、都の方針を見直すことを表明。訴訟の弁護士を入れ替え、特別チームを設置して、石原氏の法的な責任の有無を調べることになりました。石原氏に協力を求めても、ノラリクラリとかわされるだけ。堪忍袋の緒が切れたんでしょう」(前出の都庁関係者)

 続けざまに、怒りの矛先は、石原ファミリーにも向けられた。小池氏は自身のツイッターで、タレントの石原良純氏がTV番組でコメンテーターとして豊洲問題を語ることに、<コメンテーター選びにこそ違和感あり。>と、「どの口が言うか」と静かな怒りをつづったのだ。

 振り返ってみれば、「石原伸晃経済財政政策担当相は、先の都知事選の折、自民党東京都連の会長を務めていました。敗北の結果、伸晃も辞任しています」(前出の都議会自民党関係者) 敵は、石原一家!?

 さて、新たに“抹殺リスト”入りしたのが、舛添要一前都知事。去る1月14日に発表された、豊洲新市場の地下水モニタリング調査では、環境基準の79倍に及ぶベンゼンが検出。これに大きく関係しているのが、誰あろう、舛添氏なのだ。

「舛添都知事時代には、有害物質は一度も検出されていません。当然、舛添都政でデータの改ざんが行われたのではないかという疑惑が持たれます」(前出の市場関係者)

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