以上、穴狙いでデム・ルメを外す要素を見てきたが、実は、この2人が穴馬券の立役者になることも多い。「過去5年の春シーズン(3~6月)の開催で、単勝回収率の高い順に並べてみると、100円を超えるのは5つのコース。そのうち、京都芝2200メートル外回りや阪神芝2400メートルでのルメールの単勝回収率は、それぞれ228円、244円と“オイシイ結果”になっています」(土屋氏)

 荒れるコースというのは、使われる頻度もそれほど多くなく、傾向もつかみにくいので、人気と結果が直結しないという。「そうなると、そのコースを得意とする職人のような騎手か、本当に腕のある騎手が台頭するものと思われます。特に中山芝の2200メートルや2500メートルは、その傾向が強いですね」(前同)

 マイナーコースにルメールが騎乗していたら、狙い目。一方、デムーロのほうはというと、過去5年、馬連で1万円以上の配当となった馬券のレースで、活躍する騎手の2位にランクインしている。「過去5年でデムーロは345勝を挙げていますが、そのうちの32勝、つまり10回に1回は馬連万馬券に絡んでいる計算となるんです」(同)

 デムーロが人気薄の馬に乗っている場合は狙いたいところ。しかし、一番欲しいのは大穴馬券だろう。そこで、過去5年、3連単で100万円以上の配当となったレースで馬券に絡んできた騎手を調べてみた。

 土屋氏が注目するのは、横山和生だ。「とにかく、荒れるレースでの横山和生の存在感はすごいですよ。2月5日の春菜賞(東京芝1400メートル)でも、16頭立ての16番人気のライズスクリューを見事に勝たせて、3連単135万円の高配当を演出しました。人気では買いづらい騎手ですが、一発の破壊力では全国屈指です」

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