さて、そんなミリメシだが、いかにバリエーションも豊富でうまいとはいえ、行動食であるがゆえに、ごはんが多く、またおかずの味つけも、しょうゆや味噌味がほとんどで、すべて濃いめなのが難点。「正直、もうマンネリだなと思うこともありましたね。訓練中などは“ああ、もうちょっと違う味つけがあればなあ”としょっちゅう思いました」(江田氏)

 まして防災備蓄用に買うという人は多くの場合、同じメニューのパックを複数買うことになる(武蔵富装の『防災あつあつセット』だとウインナーカレー、すき焼きハンバーグ、中華風カルビの3品セット)。実際に災害が起こって避難生活が長引けば、なおさら飽きてしまいそうだ。

 そんなときのために、今回、本誌では誰でも簡単にミリメシを激ウマアレンジできる素材を探してみた。条件は、ミリメシ本体に準じて「加熱、調理不要、長期保存可能」であること。

 内訳は(1)お茶漬けの素、ポタージュスープの素、乾燥ネギ、おぼろ昆布などフリーズドライ&乾物系、(2)マスタード、タバスコ、マヨネーズなど調味料系、(3)納豆、キムチ、焼き豆腐など長期保存は無理そうだが、楽しんで食べる分には良さそうなトッピング……という調子だ。中にはインスタントコーヒー、ジャム、プリン……など、よく意図が分からないものも見えるが……。「まあまあ、思わぬ隠し味、ということもありますから」(江田氏)

 今ひとつ不安が残るが、とりあえずアレンジ研究を始めてみよう。使用するのは前述の「防災あつあつセット」。カレー、ハンバーグ、カルビと味つけしっかりめの、まさに働く男のメニュー3品だ。

 ちなみに、このメーカーのミリメシは湯せんの形式に応じて2種類ある。鍋などで湯せんをするタイプ(800円)と、湯せんもできるサバイバルキットが付属し、コップ1杯の水で湯せんが可能になるタイプ(1200円)だ。

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