また、一連の疑惑の中心にいる安倍昭恵首相夫人の存在も、頭の痛いところだ。「野党側は昭恵夫人の参考人招致も求めているため、安倍首相としてはなんとかして事態を収拾したいところでしょう」(夕刊紙記者)

 そもそも、森友学園の問題で安倍首相に火の粉が降りかったのは、冒頭で述べた通り、昭恵夫人が問題になった小学校の名誉校長を引き受けていたからだ。「昭恵さんは人に頼まれたら断れない性格なので、受けたんでしょう。籠池氏が野党議員から自宅でヒアリングを受けていた最中、妻の諄子さん宛てに<幸運を祈ります>というメールを送ったりしていたようで、いい人ではあるんですが、自分の言動が何を招くかという思慮が足りないんですよ」(昭恵夫人をよく知る永田町関係者)

 いずれにせよ、野党側は、今後の展開によっては昭恵夫人への追及も辞さずというスタンスのようだ。

「政権と直接関係のない人ではありますが、籠池さんが昭恵さんを通じて、政治家への口利きを頼んでいたのではないかという疑惑を持たれている以上、当然、その延長線上に安倍首相、さらには稲田氏やS氏の顔もちらつき続けます。実際、政権支持率も大幅下落し久しぶりに5割を切りましたからね。与党としては、なんとか早めに幕引きしたいところでしょう」(全国紙政治部記者)

 しかしながら、この“籠池劇場”を見る限り、なかなか籠池氏が“黙る”とは考えにくい。そこで現在、官邸サイドでは、ある“ウルトラC”が検討されているという。

「本音では稲田氏たちを切りたいところですが、彼女を辞任させると、首相の任命責任も問われる。そこで、官邸では4月の解散・総選挙説が急浮上してきています。選挙で現内閣をいったん終わらせ、選挙後、清新なイメージの内閣で再起を図る考えです」(政治評論家の有馬晴海氏)

 このタイミングで総選挙を断行したら、自民党が議席を減らすことは確実。しかし、抜き打ち選挙で国民の目をそちらに向け、さらに野党に十分な選挙準備をさせない狙いもあるという。「現有議席は失うでしょうが、自民党政権が倒れることはないでしょう。森友学園問題が落ち着いた来年末あたりに、再び解散に打って出て勢力を回復という線はありえますね」(前同)

 来るぞ来るぞといわれ続けた衆議院解散。“籠池爆弾”が、ついに、その引き金となるのか。はたまた、菅野氏が「籠池さんは、内閣の2つや3つ飛ぶくらいの爆弾をまだ持ってる」と評したそれが炸裂するのか――。オッチャンの“ステゴロ劇場”、第2幕はいかに!?

本日の新着記事を読む

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5