岩瀬仁紀、新井貴浩、福留孝介…プロ野球「オヤジ選手」の大逆襲の画像
岩瀬仁紀、新井貴浩、福留孝介…プロ野球「オヤジ選手」の大逆襲の画像

 マウンドで、バッターボックスで煌くのは若き新星だけじゃない。年を重ね深みを増したいぶし銀が時に太陽よりも輝く瞬間を見よ!

 いよいよシーズンも折り返したプロ野球。各チームの明暗、ペナントの行方など話題は多々あれど、ひときわ目を引くのが、ベテラン選手たちの奮闘ぶりだ。驚くべきは、プロ野球現役最年長選手である中日の岩瀬仁紀(42)。鉄壁の守護神として鳴らした岩瀬だが、ここ数年はケガや故障で一軍登録すらままならなかった。年俸も、2014年オフ、15年オフと2年合計で3億2000万円もの減額となった。

「開幕前は“そろそろ引退か”と言われた彼ですが、今年は左のセットアッパーとして一軍に定着しました。6月は絶好調で、14試合に登板して1勝1セーブ10ホールド。防御率は驚異の0.00で、12年ぶりに月間MVPを獲得したんです」(スポーツ紙記者)

 全盛期を彷彿とさせる活躍。なぜ、再び調子が上向いたのだろうか。「岩瀬は昨オフから、新しい球種を身につけようと地道に練習し、カットボールやパームボールのような小さく変化する球を覚えたんです。大きく変化するスライダーが得意の彼が、この年でさらに武器を増やしたわけですね」(前同)

 岩瀬は、引退を自分で決められる特権を球団から与えられているという。あくなき向上心があれば、かつて50歳まで投げ続けた山本昌のように、あと数年は“最年長選手”の座を守り続けるだろう。

 海の向こうを見れば、いつの間に現役かメジャー最年長選手となっていたイチロー(43)、速球はなくとも抜群のコントロールで強打者たちを斬りまくる上原浩治(42)もいる。日米問わず、元気なアラフォー選手は増えているのだ。「トレーニング方法も進歩し、食事やサプリメントにも気を遣うようになってきており、選手寿命は全体的に伸びています」(野球評論家の里崎智也氏)

 とはいえ、若いときと同じような練習では、オーバーワークでケガの危険性が高まる。「ベテランには、自分の限界を超えないように気をつけながら、体力を維持していかなければならない難しさがあるんです」(前同)

 そうした難しい舵取りをしながら活躍を続ける選手は、他にもいる。昨年のセ・リーグMVP男、広島の新井貴浩(40)もそうだ。今年は4番の座を鈴木誠也に譲り、代打に回ることも多くなっていたが、“奇跡”の立役者となった。

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