エアコンは26℃に。そして、湿度はなるべく下げる――これが一応の新基準と言えようが、TPOで冷房とのつきあい方は変化するもの。ここからは、シチュエーション別で“使える”快適猛暑回避術をお届けしよう。

 まずは、職場編。国の直轄の機関を除き、職場の大半は26℃を基準にしているようだ。しかし、席によっては、冷房からじかに風を受ける悲運に見舞われ、不慮の寒さに凍える人も少なくないだろう。

「腹巻をする、首にスカーフを巻くのもいいでしょう。お腹には内臓が集中しているため、寒さの影響が一番出やすい。首には自律神経が集中しており、やはり影響が出やすいので、そこをまず守るべきです」 こうアドバイスするのは、「和光治療院・漢方薬局」(千葉市)の平地治美代表(鍼灸師/薬剤師)。

 反対に、窓際に座る人は直射日光が強いと、ひどく熱を感じるだろう。「カーテンをつけたり、観葉植物を置いたりして、日光を遮断する。また、冷えたおしぼりを首筋や額に当てると涼しく感じます。“冷えピタ”のような冷却ジェルシートの利用も吉です」(生活コンサルタント)

 次は、公共交通機関編。こちらも26℃が基準のようだが、やはり個人差で冷たく感じる人も少なくない。「そういう人のために、各社、弱冷房車を用意しています。冷房車より2℃高い28℃に設定されています」(生活情報部記者)

 リモコンの主導権を決して握ることができない外出先では、エアコン病にも要注意。体の冷え過ぎはむろんのこと、猛暑の屋外に出た際、冷房の効いた屋内との温度差に体がついていけないことでも起きるという。目安は5度以上の温度差。

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