■維新の会も連携して“大野党連合”

D記者 実は、橋下氏と前原氏は家族ぐるみで食事をするなど、非常に仲が良いんです。前原氏が代表になったら、橋下氏を通じて維新と民進党の連携が成功するかもしれませんね。

B記者 小池都知事も橋下氏との関係は悪くない。ただ、維新の松井一郎代表と犬猿の仲なんです。だけど、橋下氏が政界に復帰すれば、“小池-橋下-前原”の3者がバッチリつながる。

Aデスク そうなると、日本ファ、維新、民進の“大野党連合”ができるね。

B記者 選挙では都議会を制圧した都民ファが全面協力するので、日本ファは東京に強い。大阪は維新が絶対有利。落ち目の民進も、名古屋ではまだ驚異的な強さを誇っている。三者が組めば、選挙で「東京・名古屋・大阪」と、日本の中枢を押えることができ、自民党を過半数割れに追い込むことも可能です。

C記者 小池都知事も、それを狙っているようだね。

■小沢一郎氏は野党結集を叫ぶも…

D記者 この動きに割り込もうとしているのが、野党結集を叫んでいる小沢一郎氏です。ただ、野党関係者の多くは“小沢アレルギー”が強いですからね。

Aデスク 結局、小沢氏だけは蚊帳の外だ(笑)。

D記者 野党が虎視眈々、再編の動きを見せていますが、追われる自民党の動きは、どうなんですかね?

B記者 8月3日の改造・党役員人事を経て、新任の大臣は引き継ぎをしているところですから、今はまだ小康状態を保っていますね。

■麻生太郎財務大臣と二階俊博幹事長が水面下でバトル

C記者 ただ、水面下ではバトルがあるでしょう。麻生太郎財務相と二階幹事長とか……。

B記者 麻生派は山東派を飲み込んで、党内第2派閥になりましたから、麻生財務相の発言力は増しています。一方で、幹事長に留任したため、二階氏も肩で風を切って歩いています。両者は19年10月に決まっている消費税率の10%への引き上げを巡って対立しているんですよ。

C記者 財務省とベッタリの麻生財務相は、いったん先送りになった増税を今度は予定通りに断行する立場。一方の二階氏は“道路族”だから、財務省は眼中にない。安倍総理もアベノミクスを失速させる増税を本音では先送りにしたいので、二階氏は「増税には見極めが必要」と主張し始めた。これは麻生財務相にすれば面白くないだろうね。

■野田聖子総務大臣もバックは財務省

B記者 安倍総理の天敵である野田聖子総務相も、バックは財務省ですから増税推進派です。今後、財務省が空気を入れる形で、消費増税を巡るバトルが政局になる可能性もあります。

D記者 モリカケ問題でも“財務省黒幕説”がありますよね。

  1. 1
  2. 2
  3. 3