■お祈り体操や頭皮マッサージもオススメ

 こう話す大村院長が勧めるストレッチは“お祈り体操”だ。椅子に座ってお祈りをするように両手を胸の前で合わせ、ひじをできるだけ左右に張る。息をゆっくり吐きながら、背中を丸めていき、合わせた手のひらを両手で強く押すというもの。

 また、前出の小林院長は頭痛の予防と改善に、頭皮マッサージを勧めてくれた。ひじを上げて、立てた指の腹で頭皮をマッサージするように押していく。「頭皮を柔らかくすることで、筋肉の緊張が緩和して、頭痛はもちろん、肩こりや首のこりも軽くなります。また、抜け毛の予防にもなる一石二鳥のストレッチです」(小林院長)

 頭痛や腰痛、肩こりになる最大の要因は、これまで述べたように姿勢が前かがみになることだ。自分ではちゃんとした姿勢でいるつもりでも、前後左右に傾いていたりすることもある。最後に、正しい姿勢を簡単に取れるストレッチを紹介する。それが耳穴矯正法だ。立っているとき、あるいは椅子に座っているとき、頭をグーッと後ろに反らし、あごを上げる。そして腕を真横に上げて、両手の人差し指を両耳の中に入れる。

「耳に指を入れたら、両方の指がつながって耳を貫く棒になったというイメージであごを引いていきます。こうすると、頸椎に負担なく頭を乗せた、正しい姿勢になるのです」(前同)

■ストレスを抱え込まないこと

 腰や肩、頭などの体の痛みは姿勢を正しくして、筋肉の緊張を和らげるストレッチやマッサージなどで軽減するのだが、中には、どうしても痛みが軽くならないケースもあるという。「痛みがあるときは下行性疼痛抑制系という機能が働き、脳から痛みを打ち消す神経伝達物質が出すのです。ところが、ストレスがあると、神経伝達物質が届かず、痛みが続くのです。長期間の痛みを訴える患者の3割は下行性疼痛抑制系が働いていないという研究もあり、ストレスを抱え込まないことも大切です」(大村院長)

 今回紹介した簡単ストレッチ&マッサージで体の痛みのない日々を手に入れてください。

本日の新着記事を読む

  1. 1
  2. 2
  3. 3