世界トップクラスの長寿国日本。平均寿命も80歳を超え、還暦でも「まだ若い」といわれるこの時代。今回は、88歳に行う米寿のお祝いの贈り物や他の長寿の記念日について紹介する。
■米寿は人生の節目節目に行う、長寿のお祝い
数え年で61歳(満60歳)になると、還暦といって赤い色のちゃんちゃんこなどを着て、赤い座布団に座って祝う行事はよく知られている。それと同様に、還暦から27年後、数え年88歳(満87歳)に行う長寿の記念日が「米寿」だ。“米”の漢字が使われているのは、字をバラバラにすると八十八という数字になることに由来し、米の祝いとも呼ばれている。家族や親戚などと祝宴を設け、プレゼントを贈るのが一般的。
■その他の長寿祝い
日本には「賀寿」と言って、節目の年齢になったときをお祝いする風習がある。ここでは、米寿の他に60歳~100歳で行う長寿のお祝いを紹介する。
●還暦(かんれき)
数え年で61歳(満60歳)が節目としてのお祝い。そもそも還暦という言葉は、十干十二支(じっかんじゅうにし)が一巡し、誕生年の干支に還ることをいう。プレゼントに赤いちゃんちゃんこや頭巾を渡すのは、赤ちゃんが魔よけのために赤色の服を着ていたことに由来し、生まれたときにかえるという意味から。海外ではダイヤモンドを贈る習慣もある。
●古希/古稀(こき)
数え年で70歳(満69歳)の長寿をお祝いする。古希は、唐の詩人・杜甫による詩の「酒代のつけは私が行く所には、どこにでもある。しかし、七十年生きる人は古くから稀である」に由来する。お祝いの色は紫。
●喜寿(きじゅ)
数え年で77歳(満76歳)の長寿をお祝い。「喜」の草書体が、七十七のように見えるためといわれている。お祝いの色は紫か紺。
●傘寿(さんじゅ)
数え年で80歳(満79歳)の長寿のお祝い。「傘」の略字が縦書きの八十に見えることに由来する。お祝いの色は紫か黄色。
●卒寿(そつじゅ)
数え年で90歳(満89歳)の長寿のお祝い。九十という漢字を縦書きにすると「卒」の新字「卆」に見えることに由来する。お祝いの色は紫。