■ビートたけしやタモリも実践する「1日1食」

 “お笑いBIG3”のうち、明石家さんまを除く2人、ビートたけし(71)とタモリ(72)の他、多くの有名人が実践中なのが「1日1食」健康法。文字通り、1日1食しか食べないのだ。「1日3食ほどのカロリーを取らないので、太らず、生活習慣病のリスクも減る、という理屈です。もともと、1日3食というのも、江戸時代後期からスタートした風習。すでにアメリカでは、1日3食の生活様式が崩れつつあります」(栄養管理士)

 これは見解が分かれた。牧氏は、医療ジャーナリストの実地的な観点から、「1日1食では空腹になりすぎ、結局、間食してしまいがち。それに、1食だと身体の栄養吸収力が増すため、カロリー摂取を大して減らせません。そのうえ、空腹の時間が長いことで、胃腸にダメージを与えることにもなります」と、1日3食が望ましいとして×。

 対する橋本氏は○。自身も、年中無休で診療する中、時間を節約しようと、1日2食を実践中で、この10年間、予防ワクチン接種を受けないながら、インフルエンザにかかったこともないという。「1日1食を実践する人の多くは、“夕食だけ”にしますが、“朝だけ”か“昼だけ”にするのが望ましい。どうしても就寝前に“おなかいっぱい”になると、胃腸が働いているため、安眠が妨げられます。また、逆流性食道炎の原因にもなるといわれています」(橋本氏)

 対して、漢方のスペシャリストの平地氏は、個人の体力、体質などの影響も大きく“ケースバイケース”とのこと。う~む、決着つかずで1日1食は「△」!

■アントニオ猪木が提唱する「氷風呂健康法」

 一方で、荒療治もある。参院議員のアントニオ猪木氏(74)が提唱するのは“氷風呂健康法”。39歳のプロレスラー時代、糖尿病と診断された際、これで血糖値を下げたという。ベテランのプロレス記者が言う。「氷風呂に入れば当然、寒さで体が震えます。それが、激しい運動をしたのと同じ効果となり、血糖値を下げると……あとで猪木が担当医に聞いたら、“普通の人が真似したら、死の危険もある”と言われたそうです」

 むろん、さすがに3人とも氷風呂は「×」。ただし、幼い頃から猪木を尊敬してきた橋本氏は、医学博士の立場ながら、こう補足する。「猪木さんのことですから、“高速ガタブル振動”で発熱し、ほどなく氷風呂は湯になっていたでしょう(笑)。むろん、猪木さんだからこそ可能な方法で、万人がというわけにはいきません。しかし、体温を上げるために、代謝が活発になり、血糖値を下げる、というのは理にかなっています」 普通の人はダメ、絶対!

■五木寛之は大きな溜め息を…

 最後は作家の五木寛之氏。85歳の現在も髪の毛がフサフサで、羨ましいほどに元気だが、「五木さんが実践しているのが、“1日に何度も大きな溜め息をつく”という健康法です」(文芸担当編集者)

 氏の著書『なるだけ医者に頼らず生きるために私が実践している100の習慣』(中経文庫)を見ると、〈ポシティブ志向が良いと言われるが、本気でそう思わなければ効果ナシ。逆に諦め、居直り、溜め息をつくほうがむしろ精神の安定につながる〉というのだ。

 “深い溜め息は多いほどよい”とも言うが、これはどうか? 橋本氏が「無理にポシティブになろうとすると、それ自体がストレス。自然体が何より。さすが五木さん」と絶賛すれば、牧氏は「大きな溜め息は深呼吸、腹式呼吸にも通じます」と言い、平地氏も同意。3名とも溜め息健康法は「○」。「ただし、人前で溜め息をつくと、何かと問題の種にもなりかねません。人けのない場所でやったほうがいいでしょう」(平地氏)

 さあ、健康法を駆使して、最高の人生にしよう!

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