ビートたけし
ビートたけし

 裏切り、恫喝、そして愛。キタノ映画さながらの展開のあとに迎えたラストシーンには、想定外の続きがあった!

 ここに1枚の名刺がある。横書きの左側3分の1は“コマネチ”ポーズの影絵。右上部には、男の自画像と手描きの「T.Nゴン」という社名のロゴ。ビートたけし(71)が、オフィス北野から移籍したT.Nゴンの名刺だ。「ゴンは2015年に、たけしさんと“愛人”とされるFさんが共同で設立した会社です。今回、たけしさんに長年ついていたマネージャーと、もう一人が移籍。他のオフィス北野社員は4月20日に一旦解雇し、新たに出直すことになりました」(テレビ局スタッフ)

 殿、オフィス北野の森昌行社長、たけし軍団、そして“愛人”と、多彩な人物が登場し、日本中の関心を集めた「ビートたけし独立騒動」だが、4月9日に突如、軍団とオフィス北野が“手打ち”を宣言。「オフィス北野の森社長の名義で報道各社に送付されたファクスは、“たけし軍団を代表したガダルカナル・タカから電話があり、協力して新体制を築くことに同意した”との内容でした」(スポーツ紙デスク)

 しかし、この和解に、疑いの目を向ける関係者も多い。制作会社スタッフが語る。「森さんの証言では、2月11日と14日に、軍団側が森さんを恫喝。その後、3月26日に前向きな話し合いをしたと思ったら、4月1日に一斉にブログで森さんを糾弾。5日に森さんの反論記事が『週刊新潮』に載ると、その日のうちに“また協力して新体制を作ろう”という連絡……。まるでコントですよ。軍団がどうしたいのか、さっぱり分かりません」

『週刊ポスト』で、たけしは軍団の告発について、以下のように語っている。〈オイラが黙っているから、勝手に元の事務所の社長サイドに都合のいい話ばかりが出ているのを見て、「このままじゃ許せない」って気持ちになったんじゃないか〉

 しかし、芸能プロ関係者は首をかしげる。「たけしさんとの関係からして、軍団が勝手に何かをすることは絶対ない。殿本人、もしくは“愛人”の意向ではないでしょうか」

■パートナーを守ろうとした?

 この“愛人”のFさんは、たけしより18歳下。「小柄で髪型はおかっぱ。年齢よりも若く、50代には見えない。肌つやも、とても良いそうです」(前出のテレビ局スタッフ)

 彼女とたけしが設立したT.Nゴンの由来は、たけし自身が「Tはたけし。Nは最新小説の主人公・則之で、ゴンは犬の名前」と語っているが、「ゴンは、実際は彼女の愛称。仮に名前をはるか、とすると、はるゴン、とたけしさんは彼女を呼んでいる。それで犬もゴンと名付けた。Nも、彼女と長いつきあいで、たけしさんも世話になった神戸のホテル経営者の下の名前、という説が有力」(芸能レポーター)

 Fさん個人については、「元銀座ホステスで、いいお客をつかんでいた。でも、現在は自分の過去や交友関係が報じられることを、異常なほど恐れているみたいです」(前同)

 その表れか、3月22日発売の『週刊新潮』で〈ビートたけしを「裸の王様」にした18歳年下の愛人〉の記事が掲載されると、たけしは激怒。直後の『新潮45』の対談をドタキャンして、「アイツらとは二度と仕事しない!」と言い放ったという。「さらに『週刊新潮』は、4月12日発売号でも〈たけしに森社長を斬らせた「側女」の正体〉を掲載。Fさんが、たけしの世田谷の豪邸で同居していることや、過去の人間関係も詳細に報じました。他にもキナ臭い話が聞こえてきており、今後が心配ですね」(同)

 たけし自身は『週刊ポスト』の連載で、〈一番腹が立つのは、さも「カネ目当て」のように書かれていることだよ。そのオネエチャンはホテル業界のスーパーバイザーとして活躍して、ビックリするような大金が動く契約を取ってきたりした人間なんだよ〉と、彼女を擁護。今回の和解も、これ以上、彼女に関する報道が出ないように手を打った、という見方もある。大切な人を守ろうとする姿勢は立派だが、たけし自身も、これまで30年間にわたって、森社長に守られてきたと言っていい。「各種やスキャンダル、不祥事は、これまで森さんが押さえ込んできたんです。ディフェンス力は世界一。とにかく頭のいい人で、絶対に敵に回したくないですね」(前出のテレビ局スタッフ)

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