■遺産相続をめぐって兄弟間で裁判

 まさにドン・ファンの名にふさわしい伊達男ぶりだが、そんな彼も還暦を過ぎると、ある悩みを抱えていたという。「野崎さんは以前、親の遺産相続をめぐって兄弟間で裁判に発展するほど揉めたようなんです。それ以降は“絶縁状態”で、“兄弟、親戚には遺産を渡したくない”とよく話していました。65歳を過ぎたあたりからは、“私が死んだら、お手伝いさんに2000万円、結婚してくれる女性に全財産を譲りたい”と、よく言っていました」(別の地元関係者)

 当時、バツ2で独身だった野崎さんは、しきりに「結婚したい」と口にし、嫁探しに奔走していたという。「複数の交際クラブで、20~40代の、幅広い年齢層の美女を紹介してもらっていたようです。今まで数百人以上と会っていました。中には、ロシア人のモデルふう美女もいたそうです。ただ、なかなか結婚までOKしてくれる方はいなかったみたいで、一店舗の紹介料だけで200~300万は使っていたと思いますよ」(前同)

 3年前には、交際していた美女にプロポーズし、彼女の借金2000万円も肩代わりしたのに、その後、音信不通になってしまうという受難も経験している。「やっと昨年の冬に、結婚をOKしてくれる今の奥さんと出会い、2月に入籍したところでした」(同)

 最愛の伴侶を得た一方で、以前と同様に女遊びに精を出していたのだろうか。亡くなる前日に野崎氏は、「電話で、ある知人と会話をしているんです。その電話内容は今年5月に、急死した愛犬・イブのお別れ会の準備に忙しくて、話題もそれが中心だったようです。なんせ、田辺市長やデヴィ夫人などの有名人、新橋芸者らも呼んで、100人規模の盛大な会を予定していましたからね」(前出の地方クラブ関係者)

 来客をもてなすため、「“美女を用意したい”などとも話していたそうですが……。皆、こうした野崎さんの死ぬ前日、女性たちへの積極ぶりを聞いていましたから、その翌日に急死の知らせを受けて驚きました」(前出の地元関係者)

 こうした複数の“証言”からも、野崎氏が自殺をする可能性はゼロに近そうだ。一方、野崎氏が常用していたのは、健康維持などのためのサプリメントだったという。「野崎さんは病院から処方されたカプセルや錠剤、ビタミンサプリなどを毎日、食後に飲んでいましたね」(同)

 実は、これこそが真犯人につながる“メッセージ”だと言えそうだ。捜査関係者が明かす。「野崎さんが死ぬ少し前まで『週刊大衆』を購入し、美人女子大生と精力的に会っていたという話も浮上し、自殺の線はなくなったと理解しています。まさに野崎さんからの真犯人を逮捕してほしいという“メッセージ”だと思っていますよ」

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