都塚寧々(tipToe.)
都塚寧々(tipToe.)

日記と詩 三十五度九分の日々 連載準備回

 本サイトで連載がはじまるにあたり、読者の方へのご挨拶代わりに、tipToe.を見続けてきたライターの大坪氏による都塚さんへのインタビューを掲載。表舞台に立ちたいからではなく「世界観に入りたかったから」と語る齋藤飛鳥さん好きの“女の子”の今まで。

 今年のライブアイドル界で最も注目されたグループといえばtipToe.。「一緒に青春しませんか?」をコンセプトに活動して約2年。今年のTOKYO IDOL FESTIVALではアイドル識者たちが推薦した10組がぶつかり合う「アザーレコメンドLIVE」で1位に選ばれ堂々出演。3大アイドルフェス出演に加えて、ワンマンライブも完売とその勢いは止まらない。

 ステージやパフォーマンスをはじめ“分かりやすく尖った”ものが話題になりがちなライブアイドル界。そんな中でtipToe.はコスチュームは王道とも言える制服系、サウンドはポップでありながら音楽好きこそニヤリとさせるこだわりもあり、映像もビジュアルプロデューサー(後述)がトータルでプロデュース。いわば、アイドルポップの洗練の極み。

 さまざまなタイプがそろった6人の中で“文系美少女”の香りを漂わせるのが都塚寧々。その整った顔立ちとステージに立った時の凛としたたたずまいは、一度見たら惹きつけて離さない。一見はかなげで、しかし芯のある透明感。またグループで唯一歌詞を手がけているメンバーでもある。

 EXwebでは今回から都塚さんの日記と詩の連載をスタート。まずは彼女のひととなりについて紹介しよう。乃木坂46の齋藤飛鳥好きの女の子が、なぜアイドルになったのか。

ーー都塚さんはtipToe.に入る前からアイドルは興味あったんですか?

「好きなんですけど、自分がなってみたいとは思ったことなくって。tipじゃなかったら応募してなかったですね」

ーー自分がステージに立つ前に好きだったアイドルは?

「応募したころは乃木坂さん好きでした。推しは齋藤飛鳥ちゃん……さん」
ーー“ちゃん”でいいですよ(笑)。

「今はもう1人いるんです。三期生の与田祐希さん」

ーーライブは行ってたんですか?

「ライブは行けてないんですけど、握手会は行ってました。乃木坂さんと、あとNMB48の市川美織さんとか」

ーー乃木坂とか応募することは考えなかったんですか。

「なかったです。見てるのが好きなので」

ーーさっき「tipじゃなかったら応募してなかった」とおっしゃいましたけど、「tipだから応募した」というのはどういう理由で?

「tipのビジュアルプロデューサーやってる長谷川圭佑さんの写真が中学1年生くらいからずっと好きで、その世界観に入れたらいいなと思って応募してみました」

ーーそんな理由だったんですね。それまでに長谷川さんの写真のモデルとか応募したことはあったんですか?

「一度しました。すごい緊張したのと、わたしすごいくせっ毛で、その日湿気がすごくて、めっちゃ髪ぼさぼさで撮られたのが思い出ですね。出来上がった写真も、後ろ姿とかが多かったんですけど、すごくきれいで。髪以外は(笑)」

ーー好きな世界でモデルになった経験は自分の中で大きかったですか。

「すごく貴重な体験をさせていただいたなって感じです。不思議でしたね。『ああ、今まで見てきた世界に自分がいる』って思いました。でもそれでもっといろんなところに出てみたいとは思わなかったですね。長谷川さんだから、っていう」

ーーモデルもtipも長谷川さんありき、と。もともと子供のころ、お遊戯とか学芸会とかでは前に来る子でした?

「ぜんぜん覚えてないんですけど、幼稚園のころはそういう場でめっちゃ張り切ってたらしいんですよ。目立ちたがり屋でずっとしゃべってたって言われます。自分でも意外です(笑)」

  1. 1
  2. 2
  3. 3