■特別編『下町ロケット』に名作の予感!
これに対して後半はダーウィンVSアルファ1、そして佃製作所VS帝国重工という実に分かりやすい構図だった。なおかつ苦しみ抜いた末に佃製作所が勝利という、視聴者的にも満足感が高い展開だったのだ。「ものづくり」の喜びと、前クール同様の爽快な展開が、物語全体を包んでいたのである。佃製作所の勝利というストーリーは予定調和な展開で驚きも少なかったが、むしろ「サプライズなし」だったことが高視聴率につながったといえるだろう。
ストーリー的なサプライズはなかったが、違った意味でのサプライズはあった。そう、この回がまったく最終回らしくなく、19年1月2日の新春ドラマ特別編『下町ロケット』を見ないと、本当の結末が分からないのだ。番組の公式ツイッターによれば、特別編は「全編撮り下ろし」とのこと。このまま終わってもヒットドラマと呼ぶにふさわしい人気だったが、まさかの正月特番ということで注目度はさらにアップしている。1月2日の特別編は、ドラマファンに語り継がれるレジェンド作になる予感しかしない。(ドラマライター・半澤則吉)
※画像はTBS『下町ロケット』番組公式ページより