■ボートレースや麻雀など、無類のギャンブル好き

 蛭子さんといえば、無類のギャンブル好きとして知られる。特に、ボート歴は20歳で始めてから50年間で「トータルで1億円以上は負けている」とか。さらに麻雀にも没頭し、1988年には麻雀賭博で現行犯で逮捕。その後、約3か月間タレント活動を自粛し、記者会見で「もう二度とギャンブルはしません。賭けてもいいです」という珍言を放ち、話題となった。

「それ以来、雀荘に行くことはあっても一切、賭けない。いわゆる健康麻雀ばかりです。指先や頭を使う麻雀は認知症の予防にもいいというんで、高齢の人たちに人気があるんですよ。でも、みんなに言いたいのは“多少でもお金を賭けたほうがいい”ってこと。いつも行く雀荘には、オレよりちょっと下の世代の奥さん層のお客さんが多いんですけど、賭けていないから緊張感が全然ない。いくら振り込んでもキャッキャ、ウフフと笑っているんですよ。“この牌を切って当たってもいいや。何位になってもいいや”なんてユルい感覚で麻雀をしてたって、脳は活性化しませんよ。まず面白くない。実際に健康麻雀ばかりするようになってから、少し頭が悪くなった気がする。実際、最近は物覚えが悪くなっちゃって。だから、オレは、“賭け麻雀を合法にしてほしい”ということを声を大にして言いたい。ギャンブルがしたいというだけでなくて、雀荘に通うお年寄りたちも元気になると思いますから。

 最近はボートレースもアッサリしたもので、昔は周りから“ボート中は眼光が鋭くなりますね”とか言われたんですけど、今はず~っと負けっ放し。あんまり考えて舟券が買えなくなっちゃってる。マネージャーのほうが全然勝負師で、勝つとおごってくれるんです。今日も勝った彼に昼飯をおごってもらったんですよ、ありがたい話です(笑)」

 弱音を吐く蛭子さんだが、大好きなボートの話をするときは確かに眼が鋭く光っていた。そんな蛭子さんが、至福の一日として楽しみにしているのが、奥さんから自由な外出を許される“よっちゃんデー”だという。

「オレの下の名前が能収(よしかず)だから“よっちゃん”なんですけど、半日しか許されない場合は“小よっちゃんデー”。だいたい、当日は朝からウキウキ気分で家を飛び出して、平和島の舟券発売所『ボートレース平和島劇場』に行くんですよ。第1レースから3レース分の前売りの舟券を買ったら、近くの映画館で映画を観る。また戻って、第4レースから最終レースまで勝負した後、帰り道にパチンコして帰る。ギャンブル好きにはホント、たまらない一日なんですよね。まさに“平和な島”といった感じで。でも、帰りはしこたま負けて“地獄島”な気分のときが多いんですけど(笑)。

 最近は女房も厳しくて、あまり“よっちゃんデー”をもらえないのが寂しいんですよね。いわばオレの元気の源なので、早く復活させてほしいんですよ」

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