■1990年(平成2年)6月11日号「炎の激白 五木ひろし」

 五木ひろしは、平成に放送された全30回の『紅白』にフル出場した唯一の男性歌手である(女性歌手では石川さゆりがいる)。昭和から続く連続出場記録は森進一と並ぶ48回のタイ。森の勇退で、令和初の紅白に出場すれば記録は更新。北島三郎が持つ最多出場記録(50回)も射程に入れている。

 そんな演歌界の大スターが本誌に登場したのは、バブル経済華やかなりし1990年(平成2年)。自分の原点は、芸名を3回も変えた売れなかった時代と語る。

「(別の歌手が)アッという間に人気歌手の座を滑り落ちる姿を目の辺りにしましたし、売れない奴のひがみも知った。どろどろした人間関係も学びましたね」 芸能界のコワ〜イ部分を知ったことが成功につながるバネになったようだ。

 そんな五木も、愛息の話になると、細い目をさらに細くした。「息子の笑顔を見ると、仕事の疲れも吹っ飛びます」 我が子への愛情は、スターであっても同じなのだ。

 森と同様、ゴルフ談義も。当時、愛妻(元女優の和由布子)と一緒にグリーンに立つようになったとか。「ゴルフというものがどういうものか、どう楽しむかを説明しました。十分納得させたうえでクラブを握らせましたよ」

 美人妻とのプレーを堪能。羨ましい限りである。

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