■鳩山邦夫は17歳アイドルと、石原伸晃はJD女優と婚約→結婚。その後、衆院選に立候補して代議士に

 配偶者が女性タレントである男性国会議員は他にも存在するが、いずれも結婚後に選挙に立候補し、当選したというパターン。つまり、厳密には国会議員だからアイドルと結婚できた……という訳ではない。

 だが、せっかくなので、そうした例についても触れておきたい。

 69年、当時の大蔵官僚だった相沢英之(故人)は、黒澤明、小津安二郎ら日本映画の巨匠たちに寵愛された女優の司葉子と再婚(前妻とは死別)。のちに、自民党から立候補し、衆議院議員を9期務めた。

 自民党を2度離党し、2度出戻った故・鳩山邦夫のエピソードは強烈だ。従兄弟の結婚式で新婦の妹に一目惚れし積極的にアプローチ。それがきっかけで、最終的に結婚している。

 その妹とは、雑誌『少女フレンド』(講談社)の表紙モデルを務めたり、『キャプテンウルトラ』(TBS系)などのテレビドラマに出演していた高見エミリーというアイドル系タレントだった。

 母親は日本人、父親はオーストラリア人で、その名前でググると、現在の姿だけではなく、当時の極めてアイドル性の高いルックスを確認できる。

 ちなみに、あのリカちゃん人形の“母親が日本人で父親がフランス人”という設定は、当時、高見エミリーのプロフィールをトレースしたものだといわれている。

 引っかかるのが、二人が出会った年齢だ。鳩山は東京大学法学部在学中。そしてなんと、エミリーはまだ中学2年だったというのだ。にもかかわらず……である。で、2人は高見が17歳のときに婚約している。

アイドルファンが密かに思い描く妄想のような結婚を経験した鳩山は、まもなく衆院選に出馬し当選。やがて、文部大臣、労働大臣、総務大臣、法務大臣などを歴任することになる。

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