衆議院議員（自民党）の石原伸晃が日本テレビの記者時代に結婚した相手は、田中理佐という芸名で活動していた元女優である。彼女は慶應義塾大学在学中に『ＣＮＮデイウォッチ』（テレビ朝日系）でキャスターを務めた後、ＴＢＳ系の帯ドラマ『朝の夢』で主演デビュー。『連想ゲーム』（ＮＨＫ）にもレギュラー出演していたが、大学卒業の翌年、８８年には石原と結婚し芸能界を引退。石原は２年後に衆院選に立候補し当選。現在まで１０期務めている。
また、以前「プロレスラー編」でも取り上げたが、９４年、新日本プロレス所属していた馳浩はタレントの高見恭子と結婚。翌年に自民党から参院選に立候補し当選。その後、衆議院に鞍替えし以後７期務めている。
お気づきの方も多いと思うが、鳩山邦夫のみ離党していた時期があるものの、基本的には全員が自民党なのである。
ただし、かなりイレギュラーなかたちでの例外がいる。ひとりは、先ごろ政界を引退したアントニオ猪木だ。プロレスラーだった猪木は、人気女優の倍賞美津子と結婚生活を送っていたが、いろいろあって離婚。その後に、スポーツ平和党から立候補し参議院議員になっている。順番がバラバラなのだ。
もうひとり、元宮崎県知事、元衆議院議員の東国原英夫も同パターン。タレント時代に、キャスターだった女性、女優のかとうかずこと２度結婚歴があるが、政治家になったのは、かとうと離婚後である。
■覆面市会議員は当選前にアイドルと結婚
元市会議員と元スーパーアイドルと格差婚はあるのか？
では、地方議員ではどうか？ 例えば、現職の都道府県会議員、区市町村会議員が地元局のアナウンサーやローカルタレントと結婚したというケースはあるのかもしれない。だが、全国的な知名度があるアイドルと結婚した例は皆無に近い。
ただし、探してみると、結婚後に政治家になったパターンならある。
沖縄アクターズスクール出身で、バラドルとして活躍した早坂好恵は、０３年に覆面レスラーのスペル・デルフィンと結婚し、そのプロレス活動をサポートしていた。その後、デルフィンは覆面を被ったまま大阪の和泉市議会議員になっている。
もうひとり、アイドルと結婚する可能性がありそうな元地方議員がいる。参議院議員（自民党）の今井絵理子との不倫愛が報道され、その後、離婚したとされる橋本健元神戸市議である。現在も交際が続いているか否かは不明だが、もし、今井と再婚となれば、“市議会議員になったことで元国民的アイドルグループのメンバー（しかも国会議員）と結婚できた男”ということになる。
