■王貞治と長嶋茂雄の闘いはまだ終わらない

 対照的なのが、王者・ソフトバンクだった。「柳田、デスパイネ、グラシアルのクリーンアップに、内川が8番にいる打線は、かなり脅威でしょう」(前同)

 長嶋監督が19年前に“予言”した通り、ソフトバンクと名を変えた福岡の球団は、圧倒的な選手層を誇る“常勝軍団”へと変貌していたのだ。「豊富な資金力を生かしてFAや外国人の有望選手を獲得するのはもちろん、設備を充実させ、選手育成にも力を入れている。今やソフトバンクは、球界トップの巨大戦力。もう、巨人の時代ではない」(スポーツジャーナリスト)

 キューバ出身のデスパイネが4番に座り、育成上がりの千賀がエース。さらには昨年ドラフト1位で入団した甲斐野が活躍しているのを見ても、いかにソフトバンクの補強戦略が成功しているのかが分かるだろう。「昭和の盟主が巨人だとしたら、平成の盟主はソフトバンク。今回の日本シリーズでは、王さんが長嶋さんから“球界の盟主”の座を奪い取ったと見ることもできる」(前同)

 19年ぶりの対決で見えた両球団の形勢逆転劇、そして覇権争いという新たな火種。歴史に残るライバルであるONのバトルは、次の令和のステージへと移り変わったというわけだ。ちなみに長嶋は、前出の巨人の現状を分析した発言に続けて、こんなことも語っていたという。「原は指揮官として最高。必ず的確な補強をして、強い巨人を作ってくれる」

 一方の王もまた、シリーズ中、仲のよい記者に対し、「巨人という球団は、ここ一番というときに強い。それが伝統の力なんですよ」と、かつての古巣への敬意を口にしていたという。

 巨人とソフトバンク、そして長嶋と王の闘いは、まだ終わらない――。(文中敬称略)

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