■『さとふる』や『ふるなび』を見よう

 どの自治体に寄附して、どんな返礼品をもらうか迷うほどだが、ふるさと納税プランナーの森口恵美氏は次のようにアドバイスする。「各自治体の返礼品は『さとふる』や『ふるなび』といった、ふるさと納税専門のポータルサイトを見ると簡単です」

 ちなみに、各種サイトのランキングを見ると、三大人気の返礼品は肉、カニ、米のようだ。森口氏オススメの肉は、京都府亀岡市の亀岡牛だ。「亀岡牛は昨年の和牛コンテストで松阪牛や近江牛を抑えて1位に選ばれた逸品です。地元での消費が主で全国に出回らなかったんですが、返礼品で、この亀岡牛肉をもらえるんです。特に今年は、コロナ支援キャンペーンで100グラム増量しています。絶好のタイミングなんですよ」

 カニは北海道紋別市のカニセットが人気だ。「当市は、三大ガニであるタラバガニ、毛ガニ、ズワイガニのすべてが獲れるカニの産地です。ふるさと納税利用者の方にも“おいしかった”と多くのレビューをいただいています。特に本ズワイガニのしゃぶしゃぶセットはリピート率も高いんです。平成30年度の寄附金は21億円になったんですが、市のさまざまな事業に充当させていただいてます」(同市・広報担当)

 米もさまざまな自治体が返礼品として提供している。森口氏のオススメは新潟県阿賀町のコシヒカリだ。「このお米はJALのファーストクラスの機内食で使われている、知る人ぞ知る超高級米です。甘くて柔らかく、炊き上がりのツヤもきれいで、本当においしいお米です」(前出の森口氏)

 阿賀町のコシヒカリは寄附金1万5000円で10キロ届く。前出の専門サイトなどのランキングでも米部門1位を獲得、品切れになることもある。

 また、フルーツ好きの人向けの、こんな寄附先も。「山梨のモモや山形のサクランボなど、地方特産の果物は新鮮なので、どれも非常においしいんですが、山形県長井市のシャインマスカットはコスパも抜群です」(前同)

 シャインマスカットは一房1000円以上の高級ブドウ。これが1万5000円の寄附で2キロももらえる。

 梅雨が明けると、うだるような暑い夏がやってくるが、こんなときに食べたいのがうなぎ。鹿児島県鹿屋市のうなぎの蒲焼きは、まさに地元直産の絶品だ。「利用者の方からも、肉厚で甘いタレもおいしいと、とても好評です」(同市・ふるさとPR課)

 本場高知のかつおのたたきで飲みたいという飲んべえにオススメなのが、高知県芸西村の訳あり『カツオたたき』だ。「羽鳥慎一さんの『モーニングショー』(テレビ朝日系)で紹介されてから一気に火がつき、5億円ぐらい寄附金が集まりました。うちは人口3700人の村ですから、5億円の寄附金は本当にありがたいですよ。大切に使わせてもらってます」(同村・企画振興課)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4