■息子の長嶋一茂もメロンといえば

「現役時代のデーブ(大久保博元)さんに聞いたんですけど、ケガをしたデーブさんに、長嶋監督からお見舞いの高級メロンが届いたんだそうです。デーブさんは感激して、一茂に“桐の箱に入ったメロンなんて初めてもらった”と言ったら、一茂が“デーブさん、メロンは桐の箱に入っているに決まっているでしょ”と。長嶋家、すげ~と思ったそうです(笑)」(前同)

 とはいえ、ミスターが高級品ばかり口にしているのかと言うと、そうではない。「選手時代は、朝はトースト、コーヒーにバナナ。お昼は好物の中華を腹いっぱい。これがメインで、あとは球場でうどんなんかを食べることはあっても、基本的に夕食はとらない。節制していましたね。また、宮崎キャンプの、昼食で出る学食みたいなコロッケが大好物でしたね」(夕刊紙の古参記者)

 記者などを連れて高級店に会食に行った際は、「知らない間に支払いをすませてくれているのが常。本当に金にはクリーンな人でしたよ」(前同)

 食にまつわるエピソードとともに、関係者が指摘するのが、“ど忘れぶり”だ。「監督時代の巨人のチーフトレーナーに、ハギワラさんという人がいました。みんな“チーフ”とか“ハギちゃん”と呼んでいたんですが、ミスターだけは、いつまでたっても“オギワラさん”と呼んでいた(笑)。萩原と荻原は漢字が似ていますけどね。最後は、ハギワラさんも、ミスターに“オギちゃん”と呼ばれると、“はい!”と返事するようになりましたね」(同)

 “天然”ぶりを示す、こんなエピソードも。「ミスターが監督時代、某大物選手をFAで巨人入りさせるべく調査を依頼されたんです。球団ではなく、ミスター個人に依頼されて動いていました。それで、進展があったら、その都度、ミスターに電話で連絡を入れていたんですけど、あるとき電話したら、“へー、なんで君は〇〇(選手名)のこと、そんなに詳しいの?”だって。思わず、“あんたが調査を依頼したんでしょ!”って(笑)」(前出の球界関係者)

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