■休養宣言から復帰、そして卒業発表

 2018年7月、突然の休養宣言。

「総選挙後、アイドルとしての目標を見失ってこれからの活動や将来のことでずっと悩んでいました。(中略)流されて諦めてしまうのではなく今は学業に打ち込み、結果が出ればまた新しいアイドルとしての目標をもてるのではないかなと思いました。」(AKB48公式ブログより)

 休養中に組閣後の高橋朱里チームB公演の初日が始まったり、尊敬している渡辺美優紀の卒業コンサート(神戸ワールド記念ホール)に自費で応援に行ったりした。学校で話題になっているアイドルといえば坂道シリーズやIZ*ONEの話ばかり。AKB48は世間から取り残されている気持ちになったという。自分が何かAKB48のためになることができないか、自分なりに考え、活動復帰に向けて準備を進めた。

 2019年4月、チームB公演で活動復帰。8月と9月に行われた全国ツアーのチームBコンサートではセンターポジションを何曲か務めた。そして11月7日、卒業を発表。活動は11月28日までと発表された。

 復帰しても学業との両立の悩みは続いていたようだ。自分だけの力で新しいことにチャレンジしたいという気持ちが強くなった。新しい夢のひとつとして「テレビ関係の仕事」という言葉も聞こえてきた。

 卒業公演はA7th公演の初日のオリジナルメンバーとして歌ったユニット曲『制服ビキニ』を同期と一緒に歌い、続いて『夢でKiss me!』を歌い、途中から馬嘉伶も参加。馬嘉伶とドラフト2期生はほぼ同期で、楽曲ももらっている。

 同期といると素直になれる。同期には「だる絡み」をよくしたそうだ。そして年下の同期に甘えた。先に昇格したことで同期と一緒にいる時間が少なかったかもしれないが、最後は楽しい時間を過ごせたようだ。

「今、AKBに心残りはないです」と言葉を残し、「あなたがいてくれたから」を最後に歌って卒業した。

(写真&文・岡田隆志)

 

48グループの星たち

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