田中圭
田中圭

 2019年も数々のドラマが制作され、名作やスターが生まれた。そこで今回は、2019年に放送された、「期待以上だったドラマ」「期待外れだったドラマ」を、ドラマウォッチャーで、複数のwebで執筆するライターの立川BRD氏に語ってもらった。

■1月期

いだてん〜東京オリムピック噺〜

 2020年の東京五輪を盛り上げるために、日本が初めて夏季オリンピックに参加した1912年のストックホルムオリンピックから、1964年の東京オリンピック開催までの52年間の歴史を壮大に描いた、NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』。

「内容的にはめちゃくちゃ面白かったのですが、いかんせん現代劇ということで、大河ファンが早々に離れて行ってしまった印象です。宮藤官九郎(49)の脚本らしく、時代を行ったり来たりする構成になっているんですが、それが分かりづらくて、ドラマ開始から2か月ぐらいは、ストーリーが全然入ってこなかったですね。

 また、伏線をいっぱい張って、それを回収していくんだけど、回収まで時間がかかる……。それに視聴者がついていけなかった。週1回の大河ドラマじゃなくて、毎日放送される連続テレビ小説だったら成功していたかも」

年間視聴率:8.2%
満足度:C

 

3年A組―今から皆さんは、人質です―

 日本テレビ系「日曜ドラマ」で、2019年1月6日~から3月10日まで放送。主演を菅田将暉(26)が務め、卒業10日前に生徒たちを監禁した高校教師の謎の行動を描くサスペンス・学園ドラマ。

「生徒役はオーディションで選ばれたということで、それほど有名な役者も多くはなかった。このドラマで画期的だったのが、ジャニーズタレントが出演していないこと。学園もののドラマだと、すでにファンを持つジャニーズタレントを使うことは必須だった。それを今回、日テレは勝負に出たわけです。それでこの大成功。ドラマ界では、この『3年A組』が今後、ジャニーズ離れが進んでいくきっかけとなる作品、という評価をされていると聞いています。また、それが功を奏したのか、このドラマからイキのいい若手役者がたくさん出てきた。今田美桜(22)、永野芽郁(20)、森七菜(18)、富田望生(19)、上白石萌歌(19)、片寄涼太(25)などなど、『3年A組』への出演で、その後のドラマや映画で大活躍するスターも生まれています。ドラマの演出もSNSと連動させるなど、新しい試みも話題を呼びましたよね」

平均視聴率:11.5%
満足度:A

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