■7月期
TBS系「火曜ドラマ」で2019年7月9日から9月10日まで放送。主演は石原さとみ(33)。「ロワン ディシー」(この世の果て)という名のレストランで繰り広げられる、風変わりなオーナーと、それに振り回される従業員たちによる物語を描く。
「原作の漫画の演出に引っ張られ過ぎていた印象です。漫画ではモノローグが多いんですが、ドラマでも同じようにモノローグを多用していて、見ていて疲れてしまいましたね。視聴率女王の石原さとみでしたが、今回は株を落とした。やはりドラマ自体がおもしろくないと厳しいですね」
平均視聴率:8.6%
満足度:D
TBS系の「日曜劇場」で2019年7月7日から9月15日まで放送。池井戸潤の小説が原作。主演は大泉洋(46)。大手自動車メーカー「トキワ自動車」の中堅サラリーマン・君嶋隼人。君嶋は出世レースの先頭に立ち幹部候補とまで言われていたが、左遷人事で府中工場に総務部長として赴任することに。君嶋は、トキワ自動車ラグビーチーム「アストロズ」のゼネラルマネージャーを兼務するよう命じられ、チームの再建に取り掛かる。
「キャストは地味で、事前の話題性はそれほどではなかったのですが、視聴率がよかったですよね。今年を盛り上げたラグビーW杯開催前から放送され、徐々にラグビー熱が熱くなっていった日本ですが、『ノーサイド・ゲーム』の貢献も大きいでしょうね。ドラマの主題歌になった、米津玄師(28)の『馬と鹿』も“ラグビーの曲”というイメージが定着しましたが、これも同ドラマがおもしろかったからではないでしょうか」
平均視聴率:12.0%
満足度:B
■10月期
『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載された同名漫画が原作。TBS系「金曜ドラマ」で2019年10月11日から12月13日まで放送。手に触れるだけでその人の死の運命が視える救急救命士と、残り1年の命であると分かってしまう義姉との禁断の恋を描く。主演は福士蒼汰(26)。
「福士蒼汰の演技がかなりかなり厳しかった……。福士が号泣するシーンが多々あったんですが、見るに堪えられなかったですね。正直言って下手。また菜々緒(31)が清純派のヒロインというのも、やはり違和感を感じてしまいましたね。同じ年の菅田将暉をはじめ、福士の同世代には彼に劣らずイケメンで、かつ演技力も高い俳優が多い。福士は正念場を迎えたといえるでしょうね」
平均視聴率:7.4%
満足度:D
おっさんずラブ―in the sky-
2016年放送の『おっさんずラブ』の第2弾として、2019年11月2日から12月21日まで放送。独身男の“はるたん”こと春田創一は35歳にしてリストラ。途方に暮れていたところを、高校時代の後輩に救われ、CAに転職。今度は空を舞台に恋愛模様が描かれる。主演は前作から引き続き田中圭(35)。
「田中圭と吉田鋼太郎(60)と、2人のキャストは前作から同様ですが、他のキャストが刷新されて、前作ファンはなかなかついてこれなかったんじゃないですかね。やはり前作の田中圭と吉田鋼太郎、林遣都(29)のカラミを期待しているわけですから。夏には劇場版、そしてすぐに第2弾ですからちょっと食傷気味にもなりますし、内容的には完全に“出がらし”といった印象でした」
平均視聴率:4.5%
満足度:D
TBS系「日曜劇場」枠で2019年10月20日から12月29日まで放送。元SMAPの木村拓哉(47)の令和初となる主演ドラマ。木村が演じるのは、パリに自分の店を持ち、二つ星を獲得したカリスマシェフ。しかし、ある重大事件が起こり、店も仲間もすべて失ってしまう。苦境の中で、鈴木京香(51)演じる女性シェフと出会い、三つ星レストランを作るべく、もう一度夢に向かって立ち上がる。
「いわゆる“キムタクドラマ”でスベるんじゃないか? やらかしちゃうんじゃない? っていう前評判はありましたが、やっぱりそれでもキムタクはカッコいい。“木村拓哉は木村拓哉しか演じることができない”なんて揶揄されることもありますが、『グランメゾン東京』では、開き直ってキムタク節を全面に出したのがよかったのではないでしょうか。
期待通りで期待通りのものが出てくる安心感、おもしろさがあります。それに、Kis-My-Ft2の玉森裕太(29)がすごくいいんですよ。カッコよくて、存在感があって、今後のドラマでの活躍に期待しちゃいます。第2のキムタクになれるかも!」
平均視聴率:12.4%(10話まで)
満足度:A
2020年も、お茶の間を盛り上げるドラマの登場に期待したい!