■松坂大輔は古巣に復帰

 パ・リーグに移ろう。昨季は優勝しながらCSでソフトバンクに敗れた西武は、2年目のニールが開幕を託された。このニール、昨季11連勝と暴れまくった頼もしい助っ人。ソフトバンクの王貞治会長も、「パワーで押すタイプではないが、打ちにくい球を投げるので厄介な投手」と警戒する。ただ、ニール以外の先発陣に目立った選手がいないのも事実。「西武は投手力は低いが、“山賊打線”で打ち勝てますからね」(西武番記者)

 14年ぶりに古巣に復帰した松坂大輔は、カットボールに磨きをかけ、先発ローテ入りを狙っているとか。

 3年連続日本一を達成したソフトバンクは、開幕延期の“恩恵”を最も受けたチームかもしれない。「東浜巨が開幕投手になっているのは、絶対エースの千賀滉大がケガで出遅れたためですが、開幕延期で千賀が間に合う可能性が出てきましたね」(里崎氏)

 他にも、高橋礼、高橋順平と故障者を抱えるため、開幕延期はウェルカムか。昨季は右肘手術の影響で、試合の登板にとどまった楽天のエース・則本昂大は、昨年12月に7年契約を結び、“生涯楽天”を誓った。「今季は速球の球威が戻ってきましたので、2ケタ勝利は固い。美馬学が移籍しましたが、代わりに涌井秀章を獲得。先発の頭数は足りています」(楽天番記者)

 注目は、リリーフから先発に転向した松井裕樹。「スライダーとチェンジアップは抜群のキレ味。“裏ローテ”のエースとして期待されています」(前同)

 ロッテの開幕投手は、FA移籍してきた美馬。ただし、変更される可能性が高いという。「開幕がソフトバンク戦だったんで、相性のよい美馬が選ばれたんですが、開幕延長が決まったため、変更されるかも」(里崎氏)

 キャンプで話題を独占した佐々木朗希は、「無理をさせない方針なので、先発ローテ入りは後半戦」(球団関係者)とか。

 日ハムの開幕エース・有原航平は、オフのメジャー挑戦が確定的。「その分、やる気十分。フォークのキレが戻り復調した上沢直之も、2ケタ勝利を狙えます。一昨年のドラフトの目玉だった吉田輝星、昨年のドライチの河野竜生あたりがローテ入りしてくると、Aクラスが見えてきますね」(前出のデスク)

 最後はメジャー通算282本の大物、ジョーンズを補強したオリックス。「山岡泰輔、山本由伸と、球界屈指の投手が2人いる今が優勝チャンスなので、ジョーンズを補強したんです。首脳陣はやる気ですよ」(オリ番記者)

 五輪とコロナ禍で、変則進行を強いられる今季ペナント。ファン同様、選手たちも開幕を熱望している。

※開幕延期に関する情報は、3月12日現在のものです。

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