『売れっ子モデル』を現実でも達成した新木

 1、2話だけの出演のゲストヒロインとして、売り出し中の女優が番組に花を添えることがある。メインヒロイン以上の売れっ子になった女優2人を紹介しよう。

「2013年から2014年に放送された『仮面ライダーウィザード』は、“敵のターゲット(ゲスト出演者)を護衛する2話完結ドラマ”を積み重ねるスタイルで放送されたため、ゲスト出演者が実に多いのですが、後の人気女優もゲスト出演していたんですよ。

 物語が大きく動く第34・35話でゲストヒロインに抜擢されたのは、現在では『コードブルー』(フジテレビ系)や『モトカレマニア』(フジテレビ系)など、数多くの作品で活躍中の新木優子(26)。当時19歳の新木は“売れっ子人気モデル・清水千明”を演じましたが、後に本人も『non-no』(集英社)の看板モデルに成長することを考えると、感慨深いものがありますね。

 新木が出演したエピソードは“人間の心を持ったまま怪物になってしまった悲劇の存在”として描かれていた元美容師の敵幹部・ソラ(前山剛久)が、実際は“失恋がきっかけで、”黒い長髪で白い服“の女性を40人以上ハサミで殺害し続けてきたシリアルキラー”という、恐ろしい本性が判明する回でした。ザックリ長髪を切り落とされる新木と、その流れで彼女を殺そうとする前山の演技は、子供にとってはトラウマものでしょうね。怪人体ではなく、生身の姿での演出だったのも、逆に恐怖に拍車をかけています。

 直接的な描写はないものの、“不自然に置かれた大量の重し付きドラム缶”や、“ホワイトボード3台にびっちり貼られている被害女性の写真”、”ショッキングな効果音”など、子供向け番組の放送コードギリギリをついた恐怖演出も相まって有名な回です。それだけに、余計に新木の姿が印象に残った人が多いのではないでしょうか」(前出の特撮ライター)

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